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逃げ出す男達に
「おいっっっ!!!」
怒鳴る声
私に駆け寄って来てシャツを脱ぎかけてくれるけど震える手が足が止まらない．．．
唾液まみれになった私の口の中のハンカチを取り出し私に見えないように握りしめた
「．．．立てますか？」
低く優しい声だった
私は黙って頷き立とうとするが力が入らずガクッとバランスを崩したその時声を掛けてくれた長身の人の方に倒れ支えられる形になると また優しく
「触れても大丈夫ですか．．．？」
と聞かれ頷くと肩を抱かれ立たされる。
とりあえず人目があるからと肩にかけられた紺色のシャツを着ることにした
その時にキャミソールの引きちぎられた紐を大きな目をしたもう1人の人が
「ちょっと 待ってくださいね〜」
とほんの少しだけ空気を和らげるような口調で言い結んでくれた
シャツのボタンを震える手で止め始めると 透けるような白い肌の人が黙って止めてくれた
長身の人が優しく
「病院へ行きますか？」
と聞いてくれ 首を横に振ると
「誰か迎えに来て貰えるような連絡出来る人はいますか？」
と聞かれた時．．．誰もいない事に気付き涙が溢れた．．．
すると色白の人が長身の人に何か話しかける
韓国の人達だったようだ
3人で何か早口で話して長身の人が
「もし良ければですが 私達が泊まっているホテルにとりあえず行きませんか？そちらに女性社員も呼びましたので．．．良かったらですが．．．」
助けて頂いた上にそこまで迷惑をかける訳にはいかない
でも実家へ帰って崇の事から全ての事を話せる程 心に余裕は無かった
先程までの恐怖にも 崇のこと 今までのこと これからのこと もう何も考えられず この人生すら終わらせたくなっていた
黙ったままの私を見ていた3人は 1人が私のバッグを持ち私の後ろから 1人が私の右側で もう1人が左側で肩を支抱きえてくれながら歩き始めた
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作者名：明日 | 作成日時：2022年9月19日 5時
