一目惚れ (ページ44)

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彼女がドアを開けてくれると真っ青な顔で僕に倒れ込んだ
僕はしっかりと抱きしめた

そして呼吸も苦しそうなので病院へ行くかと尋ねると彼女は『ここに居たい』と言った
とりあえず部屋の中へ連れて行きベッドへ寝かせ布団をかけた

すると彼女は苦しいのに僕に謝ってきた
謝られるような事は何もされていないのに．．．
何も悪い事をしてないと言うとポロポロと涙を零し始める
僕は彼女の涙を拭いながら少しでも安心できるように『大丈夫大丈夫』と繰り返した

すると彼女は僕の名前を呼び僕が返事をしてもまた僕の名前を呼ぶ
何か言いづらいのかと思い何でも話してと言うと僕の名前を呼ぶ毎に落ち着いてくると言い安心すると言う
そんな事を彼女に思って貰えて僕は素直に嬉しかった
こんな僕でも頼られているとそう調子に乗りそうになる
彼女の傍で一晩中手を握り安心して眠って欲しいと思いベッドの傍にイスを持って来るからと言って手を離した途端彼女が『あ！』っと小さく声を上げ不安そうな寂しそうな顔をした
抱きしめてしまいたくなる．．．
そんな可愛い態度はやめて欲しい．．．
こんな時なのに不謹慎にも僕はそんな事を思ってしまう．．．
調子に乗ってしまってると言っても意味がわからなそうな彼女
それでいいと思った

彼女は眠れないようだから少しだけ話をしようと言うと彼女は僕の年齢を聞いてきた
僕は彼女の1つ上だったようで自分には敬語を外して欲しいという
距離がかなり縮まったように思った

そして僕が気になってた事を聞いてみた
KーPOPはよく知らないと言っていた
もしかすると他のアーティストには詳しいのかと思った
するとやはりそうだった
彼女はj-popの国民的アイドルと言われ続け老若男女問わず人気だったグループのファンだった
なるほど．．．
少し．．．すこーしだけモヤモヤする
推しは誰なのか聞きたくなったがそれは何となく聞きたくないような気もして聞かなかった
情けない