一目惚れ (ページ5)

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「お姉さんこんな所に1人で寂しそうに座ってると危ないよ？」

すぐ目の前で声がして自分が俯いていた事に気付く

「ははは！お前が危ないだろ！」

2つの声に3人のスニーカー．．．
顔を上げると20代前半の若い男の子たち
かなりラフな格好で手には缶ビールやハイボールに私が大嫌いなタバコ．．．

声をかけたと思われる男の子が

「え？ありじゃね？」
「マジか…｡めっちゃキレイじゃん♪」
「ラッキーじゃね？」

それぞれが少し騒ぎ出した

3対1は流石に怖くなって立ち上がりカフェの方に向かおうと腕を掴まれる

「離して!!」
「いやいやいや!!ちょっとお話したいだけじゃん♪」
「そうだよ！そんな怖がんないでって♪」
「大丈夫だって♪」

離してくれない手を反対の手で持っていたバッグで叩いて逃げようとするけど

「痛って！」
「おい！」
「てめぇ!!」
「離して!!」
「黙れ!!」

手で口を塞がれ引き摺るように美術館裏に連れていかれる
この時間にもなると美術館へ来る人も少なくなり人はほぼ通らなくなる
本当に不味い．．．
怖い．．．
涙が零れ落ちた．．．