【図書館戦争】幸せなチビ【男主】

第7話 ページ9

【堂上side】





今日から実地訓練が始まった。

笠原と、巡回中に怪しい利用者を

発見した俺たちは、

職務質問をかけることにした。

男は男子便所に行ったようだった









堂「……？椎名…？」









このタイミングで椎名が

男子便所に行った？









笠「なめんな！！！！」


堂「？！笠原！！！！！」









男子便所まで走っていくとそこには、

笠原と椎名がいた、が、

問題はそこじゃなかった。









笠「蔵書損害容疑の現行犯です！！確保し『ばか野郎っ！！！笠原！！！！！！』…へ？」









後ろでムクりと立ち上がる容疑者が見えた瞬間、

椎名の空気が変わった









『っはぁ……』


堂「っ……！お、おい、椎名…？」









明らかにおかしい。

いつも、人懐っこい笑みを浮かべたり

下品な笑い声をあげたり

とにかくいつも笑顔で笑ってる奴だった

けど今のコイツは、なんだ？









『ひゅっ………』









呼吸が少し浅く、









『っっ………！！！』









瞳孔が完全に開いてる









その異様な変わりように、笠原への

反応が遅れてしまった

けど、そんなのを考える暇もなく、

椎名は動いてた









堂「おい！！！椎名ｯ！！！！！！！！！」


『笠原ぁ！！！！！！！！！！！！ふせろぉ！！！！！！！！！！！！！！！！！』









バキッ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿









あいつは、その小さな身体で、

容疑者の顔面に飛び蹴りをかましていた。

唖然としてしまうほど、すばやく

迷いがない行動で、目を見開く事しかできなかった









堂「っ…確保」









何が何だかてんてこ舞いなのだが、

まずは容疑者の確保が優先。

手首に手錠をかける、









堂「………おい、椎名」


『飲み物買ってきますね、失礼します。笠原は頼みました。』


堂「あ、あぁ……」









あからさまに様子のおかしい椎名、

はぁ…全くどいつもこいつも手がかかる

とりあえずは、笠原、だな。









＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿









堂「はぁ…」









笠原には少し説教をした

…部下2人をあれだけ危険な目に晒しておいて、

何を言ってんだか



何となくだけど、椎名なら

人気のない場所に来るだろうなと思った









堂「椎名？、ここにいるのか？」


『いません、人違いです』


堂「居るんじゃないか」









思ったより、俺は凹んでるらしい

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