結婚じゃなくて？((汗【オリジナル】【BL】 (ページ14)

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#13 ページ14

｢なんかさぁ

こいうの、照れくさいけどなんかいいな｣

僕にほほえみかけた伊織の顔は、
屋上の上で夕日に照らされていた。

最後に思いっきり校則違反がしたい、

と言い出した伊織に合わせ、
放課後、屋上へ上がったのだ。

空はオレンジ色だ。

｢．．．長ぇな5年後とか｣
｢うん、ほんとにね．．．｣

．．．

しばらく続いた沈黙。
隣に座っていた伊織が僕の手に触れた時、、

｢5年間もこの体に触れられなくなっちゃうんだな｣

ボソッと呟いた伊織の顔は、
今まで見たことないくらい悲しそうだった。

｢．．．ねえ、いおr((ちゅっ
んっ、あっ｣

突然触れた伊織の唇の感触に
驚きつつも、

全部

これも

あれも

全部が伊織との間では“最後”になってしまうことを
実感して、

胸がきゅぅっとなる。

ちゅっちゅ、

｢ん、はぁっんぁっ｣

｢口、あけて｣

言われるがままに1cmほどあけると、
口内にぬるっと何かが入ってきた。

．．．伊織の舌だ。

｢あっ//｣

僕の舌と伊織の舌が絡み合った時、
今まで感じたことの無いなんとも言えない
謎の感覚が、身体中を行ったり来たりした。

ゾワゾワするような、
ゾクゾクするような、

不思議な感覚だった。

こんなキス初めてなのに、
伊織が舌を上手に動かすから、

僕も自然と伊織に合わせて
舌が動いた。

お互いの舌が動く度に
ぬちゃ、ちゅっピチャピチャと唾液が混ざり合う
音がして、

一気に心拍数が上がっていく。

伊織が唇を離して、
ぼくとめがあう。

僕と伊織の舌から銀色の糸が見える。

その糸が切れ、僕の顎と首の当たりに
ついて、

伊織がじっとこっちを見ている。

伊織は至って普通で、落ち着いた顔をしているけど

僕はきっと、今顔は真っ赤で
犬みたいに舌を出して荒く呼吸をしているのだろう

僕の鎖骨に垂れ流れた唾液が、
汚くて恥ずかしいので今すぐにでも
拭き取りたいが、

呼吸が整っておらずそれどころでは無い。

｢はぁっ、光、

可愛い．．．｣

伊織に押し倒され、
びっくりしたので目を見開いていると、

伊織は僕の耳をはむ、と食べた。

｢．．．食べないで？｣

美味しくないよ？