蒼い記憶の中の君 (ページ8)

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side緑

黄「大倉、おはよう」
緑「亮ちゃん、おはようー昨日はカッコよかったでー」
黄「見てくれたんや、ありがとうなー！」
緑「見てたでー全部」

席が隣の亮ちゃんが登校してきた
昨日の演奏について言うと口角を上げて満面の笑みで笑った

黄「大倉って横山くんとほんまに会ったことないん？」
緑「どしたん、いきなり」
黄「何か横山くんがずっと大倉の顔見てパッとせんような表情やからな」
緑「それ、昨日も聞かれたで？」

「どんだけ気にしとんねん」と言って笑う亮ちゃん
それにつられて俺も笑うと笑ってる俺をじっと見つめられる

緑「何よ、人の顔見て」
黄「いや、お前･･･そんな顔して笑うんやなって思って」
緑「それ、どういう意味？人をバケモンかなんかやと思っとんの？」
黄「たまにな、お前が消えそうな感覚になるねん」

何それ、面白いな

緑「俺が消えるって？」
黄「何か、ふらっとどっか行くやん？そん時にもう戻って来なさそうな感じやねん」
緑「へー･･･」

亮ちゃんはたまに面白いなって思ってたけど結構繊細なんやと思った
ガラッと扉を開けて先生が入ってくる
それに合わせてクラスが一斉に席についた
先生の点呼の後、亮ちゃんからのメッセージが携帯に届いた

『今日、軽音部あるねん。練習見に来てや』

勿論分かったと返事を送る

最近いろいろな人に質問されるなー･･･
特に横山くんにやけど

長い長い授業
俺はのんびりとその声に耳を傾ける
隣で寝かけてる亮ちゃんを見てクスクスと笑いながら、ノートをとっていた

あと、どれぐらいこの声を聞けるんかな･･･

ふと、そう思った

＊