開けた視界 ページ43
side黒
もっと早く出会いたかった
そしたら、何かが変わってたかもしれへんのに･･･
黒『お前ら人間は自分らのために誰も構わず騙すんやっ･･･！』
『お、おい！誰かこのガキ押さえつけろっ！』
黒『人間如きがっ･･･、俺に勝てると思うなやっ！！！！』
『ぐわぁぁあぁぁっ！！！！』
あの時より前に･･････そしたら、
ここまで、人間を憎む事も嫌う事もなかったのに･･････
黒「･･････」
あの後、あの4人は何も言わずに立ち去って行った
このまま忠義のそばに居ったってくれと頼んでも、俺の気持ちを整理してからと言って人の世界に戻ってしまった
忠義はあの後少し俺の血を飲んで落ち着き、そのまま眠ってしまった
その表情は安堵に満ちていた
忠義の様子から見て吸血鬼の因子はもう忠義の体に馴染んだように思えた
俺は、今まで何を見てきたんやろ･･･
自分の中で自分の概念を決めつけて、みんな同じに見てきた
その概念を忠義に押し付けて人間と関わらせることを避けさせた
もっと忠義があの人らと早く出会ってたら、もっと俺があの人らと早く出会ってたら
･･････間違うこともなかったのに･･･
黒「･･････っ」
黄「何一人で考えてんの？」
黒「別に･･･？」
黄「嘘や。横山くんが天井見ながら腕を組んでる時は考え事してる時や」
よぅ見てるな･･･
黒「俺、もっといろんな世界を見なあかんかったんかな･･･」
コーヒーが入ったコップを俺の前に差し出してくれるどっくん
俺は起き上がり、そのコップを手に取り、水面に映る自分の顔を見つめる
黄「横山くん、今からでも遅ないと俺は思う」
黒「え？」
黄「俺ももっといろんな世界を見ていかなあかんと思う。あの人らみたいな人間もおるってこと知れたし」
黒「せやな･･･」
黄「人って、変われるんやで？」
何となくどっくんの言葉が俺の背中を押してくれた気がした
俺ら吸血鬼ももっと変わっていかなあかんのかもしれんなぁ･･･
コーヒーの香ばしい香りが優しく広がり、俺らを優しく包み込んだ
その後俺らはヴァンパイア協会へ足を運んだ
人間と吸血鬼の本当の共存を実現させるために今俺らが出来ることをやるために
あの人らが教えてくれたどんな存在かなんて関係なくお互いが思いあえることを証明するために
＊
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 175人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
まゆまゆ(プロフ) - はい。過去編で大丈夫です。こちらこそよろしくお願いします。 (2017年10月17日 13時) (
レス) id: 5b279c0c03 (このIDを非表示/違反報告)
菅原祐飛(プロフ) - まゆまゆさん» いえいえ！コメントありがとうございます！過去編をこの後書こうと思っているので、そちらでも良いですか？これからもよろしくお願いします！リクエスト、お待ちしてます (2017年10月17日 13時) (レス) id: 8c306f8bf9 (このIDを非表示/違反報告)
まゆまゆ(プロフ) - たびたびすみません。続けてのリクエスト良いですか。横山くんが相当人間を毛嫌うのにはただ人間が弱いからだけじゃなく、人間からトラウマになる位嫌な出来事を受けたって言うお話を書いてください。お願いします。 (2017年10月17日 13時) (レス) id: 5b279c0c03 (このIDを非表示/違反報告)
菅原祐飛(プロフ) - まゆまゆさん» またまたリクエストありがとうございます！いろいろ試行錯誤しながら話に入れていきたいと思います！ (2017年10月17日 13時) (レス) id: 8c306f8bf9 (このIDを非表示/違反報告)
まゆまゆ(プロフ) - リクエストに応えてくれてありがとうございます。またリクエスト良いですか。吸血鬼と人間は決して一緒になれない(住めない)決まり事みたいなものがあるって言うお話を書いてください。お願いします。 (2017年10月17日 12時) (レス) id: 5b279c0c03 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：菅原祐飛 | 作成日時：2017年10月1日 21時
