これからも (ページ4)

今日:7 hit、昨日:2 hit、合計:20,587 hit

心の中の君ページ4

大倉が俺に言って欲しかった事…？何やそれ…。

俺は最大限の力で頭を働かせて考える

…けど全くわからへん…

黒「わからんか？亮…」
黄「わからへん!!何やねん!!言って欲しかった事って…」
黒「大倉はお前に『死んだらどうする？』ってきいたんやろ？」
黄「せやで…」

横山くんは一呼吸おいて俺に言うた

黒「『どうする？』って事は変な話、死ぬってわからんかったら言わんのとちゃう??」
黄「!!!!」

横山くんの言葉が重くのしかかる
全身に電流を流されたような衝撃が走る
俺は愕然と俯くことしか出来なかった

確かにそうや…
わからんかったらそんな事聞いてくるはずがないわ……
なんで…気づかんかったんや…
大倉はもしかして―――…

『亮ちゃん』

あの日の大倉の声、顔、仕草全てが蘇る
寂しそうな顔でそう言った大倉の表情の意味、今ならわかる気がした

黄「俺に…言って欲しかったのって…まさか」
黒「死んでほしないって言って欲しかったんやろうな…」
黄「……っ!!!!」

畜生…!!!!
俺ってどんだけバカやねん…!!
大倉の気持ち…わかってやられへんかった…

後悔の波が押し寄せる

ごめん…大倉…
俺、お前が言って欲しかった事言ってやれんかった…!!

黄「横山くん…俺、どうしよう…。大倉に何もしてやれんかった…!!」
黒「……」

ただ泣きじゃくる俺の肩にそっと手を乗せた

黒「なぁ亮…」
黄「……何？」

優しい表情で続けて話した

黒「俺な…思うねんけど…」
黄「何やねん…」
黒「確かに大倉は死んでしまった…。でもお前の中の大倉は死んでへんやろ??」
黄「――――俺の中の…、……大倉…??」
黒「せや…死んでへんやろ？それとも死んでしまったんか…??」

その質問に今までの大倉との思い出が俺の頭を駆け巡る
その大倉は怒ったり喚いたりもしていたけど、一番多いのは

あいつの笑った顔やった…

黄「…死んどらん…まだ俺の中で生きてる…」

そうや……
まだ大倉は俺の中で生きてる
もう
見ることも触ることも声を聞くことも出来んけど
確かにアイツは俺の中に居る
もう一度大倉に会いたい
けどもう叶わんけど……

黒「ただ、会えんようになったしまっただけや…俺たちが忘れんかったら大倉はずっとそばに居る」
黄「おん…」

そして俺達は部員と合流し各自家に帰った

黒「あ、せや…忘れるとこやった」

横山くんは別れ際に一つの手紙を渡してくれた

＊