第15話 ページ16
「いくよ、A先輩。」
『よ、よし来い。...ってボール曲がってきましたよー!?』
顔面にくる!!
これ以上私の顔を醜くしないでおくれ。
「平気で返すとこがA先輩だよねッ!」
『え、喜んでいいところ?』
あと平気ではない。
今でも必死にボール追ってるから、見るも悲惨な顔を晒しているから。
「あーー!!!コシマエ見つけたでー!!」
「『あ。』」
背後に遠山君、正面からはリョーマが打ったボール。おい、嘘だろ。
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「A先輩って本当に人間だよね?」
『確認しなくてもどう見てもリョーマと同じ人間だからね。』
だって、A先輩...あのボール返すし、キンタローの大技まで平気な顔して返すから仕方ないじゃん。
当の本人は先輩の背中の上で呑気に寝てるけど。女子が男子をおんぶってどうなの。
まあ、A先輩だからいいや。
『コシマエってリョーマのことだったんだ。』
「こいつが勝手にそう言ってるだけ。」
『それにしても遠山くんって山の中で育ったのかな。』
「じゃあ先輩はジャングルの中で育ったの?」
『それはちょっと酷くないかな!?』
多分、みんなに言ったら全員納得すると思うよ。だって、この人ほんとにすごい。
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初めて見たのは、家の近くのバスケコートだった。その時は別にドリブルがすごいとか、テクニックがすごいとか全然何も思わなかった。
ただ、シュートがすごく綺麗なのは覚えてる。
先輩を見たのはその一度きりで、次に会ったのは図書室だった。
当番を忘れてて、遅れてきたらカウンターでつまらなさそうに外を眺めていた。
「...遅れてスイマセン。」
『いいよ、全然。この時間、誰も来ないからね。』
「ねえ、アンタってバスケ好きなの?」
『え、何で知ってるの。』
「バスケコートで見たから。」
『あ、成程。ねえ、君はテニス楽しい?』
「!」
『部活で走ってる時に見た。噂の一年君でしょ。』
「ふーん。アンタ強いの?」
その時のこの人の顔、今でも覚えてる。
『どうだろうね。』
こんなこと初めてで。
笑った顔が、すごく綺麗だと思った。
心臓が、煩い。
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『おーい、リョーマ。どうしたの。』
「...別に。」
思いっきり動いたせいで体が暑いんだけど。
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越前love - 更新が難しいかもしれませんけど、頑張ってください (2021年5月3日 7時) (レス) id: ab07f9bac6 (このIDを非表示/違反報告)
越前love - 更新頑張ってくださいね!!立海メンバーとのつるんでるのもいいね!!!面白いね!! (2021年4月3日 15時) (レス) id: ab07f9bac6 (このIDを非表示/違反報告)
愛哀 - 赤也サイコーに可愛いね,弟にしたいくらいだね!更新頑張ってください (2021年3月26日 13時) (レス) id: ab07f9bac6 (このIDを非表示/違反報告)
愛哀 - 更新したの見たよ!!!面白かったよ (2021年3月24日 6時) (レス) id: ab07f9bac6 (このIDを非表示/違反報告)
越前love - そうそう!!!ジロくんなんてもう天使だよ!!更新したの見たよ!!! (2021年3月10日 19時) (レス) id: ab07f9bac6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:RUGI | 作成日時:2021年2月7日 11時