第10話 ページ11
この胸騒ぎは何だ。
いやそもそもおかしいだろ。
「A、どうした?」
『何で俺だけあんたと一緒なの。』
「さあね。頭の中が腐ったミカンの連中の考える事なんて僕分からなーい。」
『尚更、嫌な予感がする。』
これじゃあまるで、
そう呟けば、スマホを取り出した。
目の前に蠢く原型も留めていなく、会話も成り立たない呪霊。
「…伊地知に連絡する。A、さっさと終わらせるよ。」『了解。』
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目に隈を浮かばせた女がこちらに気付き、軽く手を挙げた。
「やあ悟。それと、君が帝統Aか。」
『どうも。』
「私は家入梢子。とりあえず中に入って確認してくれ。」
無言の五条に続き、Aも入る。
様々な器具を横目に一つの台の所で足を止めた。
それは布を被せられており、家入がその布をそっと捲った。
その顔を二人は暫く見つめる。
ついこの前まで会話したりら笑顔だったその顔に色はない。
そして、上半身を見れば心臓辺りに穴が空いている。
ふと五条はAの方を見て、目隠しごしに目を少し見開いた。
「(何だ、これは。)」
Aの周りをどす黒い何かが渦巻いた。
これは呪力ではない。
現に目の前のAからはそんな感情を感じられない。
『随分と卑怯な事するなあ、上の奴ら。』
「態とでしょ。僕達の居ぬ間に特級を利用して手良く彼を始末した所か。」
『何処までも屑だね。何、みんな臆病者なの?』
ぶわりとAを渦巻いた空気が部屋全体を覆う。その場にいた伊地知に関しては顔を青ざめ、今にも気を失いそうだ。
「ちょっとA。お前どんだけ殺気放つの。」
『これでも抑えてるよ。それよりも、上の屑を一人残らず殺るのはあり?』
「残念ながらダメなんだよなー。僕も何度そうしてやりたいと思ったことか。」
『ならその時になったら教えてよ、五条センセ。』
そう言って笑うAの顔を見て更に縮こまる伊地知にAはあ、と殺気をしまった。そのお陰で息をするのも辛かった空気が元に戻る。
『家入先生。虎杖の解剖、もう少し待って欲しい。』
「?それは構わないが、余り時間は取れないぞ。」
『多分だけど、まだ死んでないから。宿儺は簡単に虎杖を手放さないよ。丁度、話し合いをしている頃かもね。』
「「!」」
『それが駄目なら…俺が何とかする。』
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RUGI(プロフ) - エドワールドさん» コメントありがとうございます!すみません、書いていませんでした私のミスです汗 夢主は男主の設定です!これからもよろしくお願いします!! (2021年2月26日 17時) (レス) id: 1fcdf44583 (このIDを非表示/違反報告)
RUGI(プロフ) - 仁王彩香さん» いつも見て下さりありがとうございます!はい、掛け持ちしながら更新頑張りますね!!これからもよろしくお願いします!! (2021年2月26日 17時) (レス) id: 1fcdf44583 (このIDを非表示/違反報告)
エドワールド(プロフ) - RUGIさん» 性別って男ですか?それとも男口調の女の子ですか?(´・ω・) (2021年1月8日 0時) (レス) id: 2a81e718d3 (このIDを非表示/違反報告)
仁王彩香(プロフ) - テニプリや黒バスの作品も更新頑張って下さい (2020年12月23日 14時) (レス) id: f42b11f826 (このIDを非表示/違反報告)
RUGI(プロフ) - 信さん» ありがとうございます!そう言ってもらえてとても嬉しいです!こつこつですが更新していきますのでこれからもよろしくお願いします! (2020年12月6日 20時) (レス) id: 1fcdf44583 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:RUGI | 作成日時:2020年11月15日 14時