第7話 ページ9
『…は?』
「おや、聞こえませんでしたか。ではもう一度…三船コーチの元へ行き、中学生を鍛えて欲しいのです。」
『…俺、練習とかどうするんですか。それに、入道さんだけで、十分だと思いますけど…』
「君はここの練習も完璧にこなしてしまうので、つまらないのです。」
『…最後のが本音だろ。』
もうこの人、ありえないんだけど。
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来てしまった。
見上げると、上が見えない。
ここに来るのは何度目か。
『あぁ…ダルい。』
俺、何で合宿の度にここに来るんだろう。
黒部さんは俺に恨みでもあるよね、そうだよね。
ラケットバッグからラケットを取り出す。
もうこれ、いつもと同じパターンでしょ。
見上げると太陽の光で眩しくて見えにくいけど、何かが複数落ちてくる。
それをラケットを振り全て上に上げるとまた見えなくなった。
早く登らないといけないじゃん。
ラケットバッグを背負い、腰に丈夫な紐で縛りそれをラケットに繋げる。
これでラケットバッグから取り出す手間ははぶける。
『ダルいわー…』
崖に手をかけた。
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Aが崖に手をかける前の同時刻。
高校生と中学生は三船入道によって汗水を垂らしていた。
「高校生!!一秒遅れじゃ!!」
そう言ってテニスボールが入った箱を蹴り上げるとそれは殆ど崖の下に落ちてしまった。
「早く拾いにいかんかぁッ!!」
高校生は疲れた表情で崖に向かおうとする。
その時、崖の下から勢いよく落下したボールが全て戻ってきたのだ。
「な、何で…!?」
「下に何も見えねぇぞ!!」
下、とはいっても見える範囲だ。この崖は高い為頂上から一番下は見えない。
つまり、何者かが一番下からボールを打ったということだ。
それを見ていた中学生負け組も手をとめずちらりと崖の方を見る。
その中にいた越前はふと一人の高校生を思い出した。
「また来よったな。」
鼻で笑い三船入道は酒を飲む手を止め、立ち上がる。
「今だけ特別メニューだ!!崖から落ちたボールは拾わんでもいい。」
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nana民(プロフ) - 更新頑張って下さい！ (9月1日 23時) (
レス) @page22 id: 52a3fcc53d (このIDを非表示/違反報告)
ゆき - 更新頑張ってください！ 応援しています (2021年6月21日 21時) (レス) id: 30bd05b899 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきうさぎ - 頑張ってください！ 陰ながら応援しています。 (2021年4月29日 17時) (レス) id: 30bd05b899 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき - 更新頑張ってください！ (2021年4月1日 11時) (レス) id: 30bd05b899 (このIDを非表示/違反報告)
夜 - とても面白くていつも続きを楽しみにしてます。更新頑張ってください！ (2020年11月4日 19時) (レス) id: c9a43346ff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：RUGI
| 作成日時：2020年3月16日 20時
