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記録その捌 ページ9

「お兄さん!!」

『…危ないから先行けと言っただろ。』

「だって、お兄さんが心配だったから…」

『…行くぞ。』



山道を2人は歩く。
すると、海音が立ち止まる。


「お兄さん、そっちは真反対だわ。」

『……』

「因みにそっちも違う。」

『……』

「お兄さん、方向音痴?」


ウルセーーー!!!



_________





____________


「あ、あっ…」

「おかッ、お母さん!!」

「海音ッ!!あぁ!!何という奇跡なの…!?海音、海音ッ!!」

「お母さん!!怖かった、とても怖かったわッ!!」




涙を流し、抱き合う母と娘にAはその場を後にしようとすると天音が此方を見て笑った。




「お兄さんありがとう!!」

「この御恩は一生忘れませんッ…!!」





感謝されたことに少し照れたAは何も言わず小さく頷くだけだった。





---------------





産屋敷の館に烏が一羽入り込んだ。
そして、空を眺めている産屋敷の元へと行く。





「Aからだね。」





烏を一撫でして括り付けられた紙を丁寧に取るとその紙を開く。
文を読んで少し目を見開いた。





そこには、Aが転々としていた町で出会った着物屋の母娘の話であり、外れの山奥で見つけた洞窟の中に鬼と遭遇し、戦ったこと。





その鬼の片目には、下弦の参と刻まれていたこと。勘の鋭いAは産屋敷なら知っているだろうとそう確信して手紙を書いたのだ。





確かに、前に話した時は鬼がいることや鬼舞辻無惨が鬼の始まりとは話したが具体的なことは話していなかった。
今回、Aの手紙の内容を纏めると、“十二鬼月とは一体何か”そうらしい。






「下弦の月を倒したんだね。この世界でも君に辛い思いをさせてしまうのか…」







産屋敷は目をそっと細めた。
文章を読み続け、最後にただでさえ身体が弱いのだから夜風にはあたるなと書いてあり口元を緩める。






Aの言われた通り、羽織りを着て机に向かうと返事をするため筆を握った。

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メリエリ(プロフ) - 凄く面白くてお気に入りです!続きはつくらないのですか? (2021年7月13日 19時) (レス) id: 3b02c3cd6d (このIDを非表示/違反報告)
ry_ily(プロフ) - こんばんは!もう更新はされないのですか??とてもいい作品でもっともっと読みたいです!!更新待ってます! (2020年5月15日 0時) (レス) id: c05f4833c8 (このIDを非表示/違反報告)
RUGI(プロフ) - 伊之助推しさん» ありがとうございます!神作品だなんて本当に嬉しいです!!これからも更新していくのでよろしくお願いします!! (2020年2月24日 23時) (レス) id: 23a9fd6e5d (このIDを非表示/違反報告)
伊之助推し - 神作品すぎる、本当にこれ好きなので続木楽しみにしています。 (2020年2月14日 23時) (レス) id: 5a7580d6d4 (このIDを非表示/違反報告)
RUGI(プロフ) - Ecarlateさん» コメントありがとうございます!記録その廿伍に少しだけ書いてあるのですが夢主をおびき寄せるために無惨から呪いを解かれていたという設定です、すみません文章が不足していました汗 (2020年2月2日 17時) (レス) id: 23a9fd6e5d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:RUGI | 作成日時:2019年12月27日 21時

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