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記録その拾弐 ページ13

『“空亡(そらなき)”黒刀…“大龍巻”。




.




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_______________あ、やべ。』



山、削れたんだけど。



___________






________________



ベン!!
ベベン!!


琵琶の音がある屋敷中に鳴り響く。
それと同時に一つの部屋に鬼が姿を現す。
全員で6人である。その瞳には上弦と刻まれていた。




そして、何かに気付いた全員はその場に平伏す。その場に、とてつもない威圧を放つもう1人の鬼が現れたからだ。




うねりのある黒髪に紅梅色の冷めた瞳をした鬼…鬼舞辻無惨が試験管を片手に此方を見ずに口を開く。




「下弦の月が全滅した。たった1人の人間によってな。」




その言葉を聞き複数が驚き、息を呑む。
今までにこんなことがあっただろうか…いや、ないだろう。




「下弦の月はまた新しく用意するが…もし、また同じようなことが起こったのなら、解体する。」




下弦の月が全滅したのだ。普通ならば額に青筋を浮かべるはずだというのにそれどころか口端を上げているではないか。
そんな中、口を開く鬼がいた。





「誠に御座いますか!!して無惨様。俺たちはその噂の人間を殺せばよいのでしょうか?」

「その必要はない。いや、言葉を変えよう…お前では無理だ“童磨”。」

「またそのような悲しいことをおっしゃいなさる。」

「Aを唯の人間(ねずみ)と思わない方がいい。私の攻撃を無傷で済み、攻撃して生きた奴だぞ。」





ざわり、鬼たちは顔を上げ無惨を見る。
相変わらず無惨は此方を一瞥もせず試験管に液を垂らしていたが不機嫌というわけでもなくさらりと言った。
童磨は目を輝かせている。





「俺も気になりますな!!その人間とやらを。」

「貴様には渡さぬ。あれは、私のものだ。」

「それはそれは、随分と気に入っておられる…」




威圧的な空気の中でも嬉々と話す童磨。それを制するようにもうまた別の者が口を開く。





「ならば無惨様、その人間を生け捕りにすればよいのですか。」

「あぁ、見つけ次第私の元へと連れてこい。…期待しているぞ。」


ベベン!!
ベン!!ベン!!



琵琶の音と共にその場から無惨の姿が消えた。
そして、6人の鬼の頭の中にその人間の情報が流れてくる。





柔らかな黒髪に、角度によって変化する瞳。
そして何より魅入られたのはその戦う姿。
漆黒の刀を操り、呼吸や血鬼術ではない強力な攻撃。





その戦い方に、強さに、記憶が流れ終えるまで誰もその場を動くことができなかった。

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メリエリ(プロフ) - 凄く面白くてお気に入りです!続きはつくらないのですか? (2021年7月13日 19時) (レス) id: 3b02c3cd6d (このIDを非表示/違反報告)
ry_ily(プロフ) - こんばんは!もう更新はされないのですか??とてもいい作品でもっともっと読みたいです!!更新待ってます! (2020年5月15日 0時) (レス) id: c05f4833c8 (このIDを非表示/違反報告)
RUGI(プロフ) - 伊之助推しさん» ありがとうございます!神作品だなんて本当に嬉しいです!!これからも更新していくのでよろしくお願いします!! (2020年2月24日 23時) (レス) id: 23a9fd6e5d (このIDを非表示/違反報告)
伊之助推し - 神作品すぎる、本当にこれ好きなので続木楽しみにしています。 (2020年2月14日 23時) (レス) id: 5a7580d6d4 (このIDを非表示/違反報告)
RUGI(プロフ) - Ecarlateさん» コメントありがとうございます!記録その廿伍に少しだけ書いてあるのですが夢主をおびき寄せるために無惨から呪いを解かれていたという設定です、すみません文章が不足していました汗 (2020年2月2日 17時) (レス) id: 23a9fd6e5d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:RUGI | 作成日時:2019年12月27日 21時

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