ジャンヌ 【文豪ストレイドッグス】

Jeanne17. ページ17

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口を閉じるAの顔を持ち上げた。
今度は真っ直ぐに私を見つめている







「太宰さん___
私、熱いのが好き」







唐突にそんな告白を受け、きょとんとしたまま目を見開いた。私はAのそれが面白くてつい苦笑した。








「何故ならそれは私に自由がないという事実を
忘れさせてくれるから…」







__嗚呼、そんな目で

私を見てくれ









「ねぇ太宰さん
私キスの仕方を知らないわ」









首元にAの手が回る。
扇情的な表情と圧倒的美を振りまく彼女に私は
納得した。


成程、色仕掛けか____。






「貴方と…太宰さんと、

キスがしたいです」






__沢山の男とキスを幾度と無く重ねてきた癖に。

そんな悪態を心の中で突きながら、
私はAの腰に手を回した。





「___いいよ」





ゆっくりと顔を近づける。
Aはゆっくりと目を閉じた。






「____?」






至近距離にある唇は触れることはなかった。

Aはまだか、と言ったように目を開けた。


お互いの息がかかる。両手で抑えた頬からAは
逃れる事が出来ずに息を詰まらせた。
顔を紅潮させて目を○ませている。



___そうして私はゆっくりとAの形の良い唇に
触れた。触れるだけの接吻を交わした。



Aを離すと下を向いたまま、
「___狡い…」と不満げに呟く。



荒い接吻などさせてやらない。
Aは感情丸出しの接吻以外受けた事がなかった。

愛情を含んだ優しい接吻なんて。


Aの瞳から涙が零れ落ちるた。

嗚呼、また泣かせてしまったね___

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