ジャンヌ 【文豪ストレイドッグス】

Jeanne8. ページ8

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「エリスちゃんあっちでお絵描きしようか」



首領が優しくエリスに話しかけると、エリスは雰囲気を察したのか「はーい」と長い返事をして席を外した


中也さんは私の少し後ろで腕を組んで待機している




「___さて、君に私はなんと言っていたかな」




首領の赤い瞳は既に私の心を見抜いている。
嘘なんて付けない


こんな質問をするのは、
主従関係を分からせるためだった





「____外出は控えるように

外出する際は必ず私に報告する事」





何度も言われ続けて来た言葉を、口にした
私は何度かこの命令を破ってしまっている


普通だったらマフィアの首領のボスの命令に
逆らってしまったら殺される




でも、そうされないのは___

____私が、こんな容姿だから




「うん、そうだね
何故守れなかったのかなA君」




「外に出たかった、それだけです
あと、芥川さんの仕事を見たくなったので」




頭の悪い私の必死の言い訳は
首領に届くはずなんてない

彼は私の全てを支配しているから






「____太宰君に余程会いたかったんだね」






クスクスと笑う首領に、
後ろで舌打ちをする中也さん


私はほんの少し声を荒らげた




「違います
そんなわけありません

あんな、組織を裏切った人なんか」




あんな人なんかに誰が会いに行くものですか
変人で、美人に目移りする人なんか



ぼんやりとあの人の事を考えていると
いつの間にか首領が私の目の前まで
歩いてきていた


息を飲み込む_____









「___A君

服を、脱ぎなさい」








_____嗚呼、また、これだ。









「___嫌、です」




「中也くん」



「はい」







私の拒否も虚しく、中也さんは私に近寄ると
ドレスのチャックに手をかけた。



歯を食いしばり、瞼をぎゅっととじる。



中也さんの手によってチャックはズルズルと
下ろされていきドレスがパサりと床に落ちた。

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