黒服のＷＥＳＴくん 3

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Aside



貴『私……無理や』




重岡「無理？」




貴『望を突き放すのも……離さへんのも』




なんでやろ。決めてたのに。優しくされても話しかけられても絶対に話さへんって。決めてたんやけど……



貴『そうしてでしか望を守る方法はないのに……』



重岡「それはちゃうんとちゃうか？」




貴『へ？』




重岡「Aも望に無視されて悲しかったやろ？辛かったやろ？」



確かに望に無視された時心の支えが無くなって苦しかった。



重岡「それと同じように、望もAと話されへんくて辛いねん。それやけどあいつが粘り強くAに話しかけてくれる。それだけで幸せもんやろ？」




貴『うん。』




重岡「だからな？もうちょい考え。望は守って欲しいんじゃない。守りたいんや。」




貴『守りたい……か。うん。ありがとう。』




私はしげの言葉の意味に納得した。守られたいじゃなくて守りたい。その想いが交差した。




貴『でも……今更……』



重岡「いけるって！Aやったら。だから、機会見つけたら自分の気持ち伝えてみ？」




しげのにかっと笑う笑顔にはいつも助けられてる。この笑顔をみるとなんでもできる気がするから。




貴『うん。じゃ……お互い仕事頑張ろな？』




重岡「おう！」




しげは右の親指を立ててグーサインを出してくれた。

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