レインボーキャンディーガール2 King＆Prince

過去のお話14 ページ33

貴方side



レッスンをやっていると聞きつけやって来た懐かしいレッスン場。

私のジャニーズ生活はここから始まった。




結)「失礼しまーす…」

いつもと変わらないはずのドアがやけに重々しく感じた。



康)「はーい！って、え！？Aやん！」

大)「どしたん！？」

流)「Aちゃーん！」



流星を先頭にみんなが私の元へ駆け寄ってきた。



文)「よう来たな。待っとったよ。」

結)「文一くん…」


文一くんの顔を見たら涙が溢れてきた。


結)「すみません…泣」

文)「Aはよう頑張ったよ。」



明らかにいつもと違いおかしい私と文一くんを見て固まる関ジュの皆。



龍)「A、仕事は？」


そんな皆の沈黙を破ったのは私のシンメだった。



結)「仕事なんて…東京での仕事なんて、もうやりたくない！」


こんなに感情を露わにして関ジュの皆の前で叫んだのは初めてだった。


結)「私の活動が増えたって喜ばない人ばっかり！

私の何がそんなにダメなの？女だから？


足から血がにじみ出るまでダンス1人で踊ったことないくせに！

身体中が痣だらけになるほどアクロバット練習したことないくせに！

頭がおかしくなるほどボイトレしたことないくせに！


東京なんて… 東京なんて…」


龍)「ええ加減にせえ。」


結)「え？」


龍)「ええ加減にせえって言っとんねん！

東京へ行きたくても行けないやつがこんなにもおるのにお前はなにを言っとんねん！

康二や大吾や流星は特になんで自分たちは東京に行かせてもらえないのやろって辛かっただろうに、紫耀と廉とAの事行ってこいって送り出したんやで？

忘れたんか、お前関西出てく時に東京で１番になって帰って来るって言ったやん！
まだ東京のテッペン取っとらんやろ！

お前なら絶対に取れんねん。東京のファンがいくらお前の事良く思わんくても、関西のファンと関ジュのみんなは絶対にお前の活躍楽しみにしとるって。

だから… だから…」





龍)「関西での伝説作るつもりで全力出して頑張ってこい！」


結)「っ！ うん！ 」



今でも龍太くんのこの言葉は忘れられない。


涙ぐみながらそう言った龍太くんを見た私は、また涙が溢れてきた。



結城Aとしての再出発となったこの日。

この日が無かったら私はここまで来れてなかったのかもしれない。

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