最強無敵のお姉様！続 (ページ8)

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第57編ページ8

「…………。」

「い、いやあの、今は何もしてないんですけど…その昔にね？ちょっと衝突しちゃったって言うか、若気の至りっていうか…」

「…………。」

「腕と木刀折られた腹いせにビール瓶をね、顎にバーンって」

「叩き割ったのか」

「まあ、うん、そういうことになるよね」

ドン引きした視線を向けてくる開久ーズに気まずくなって目をそらす。私だって血の気の多い10代だった自覚くらいあります！

「い、いやでも仕方なかったんだって！あいつあんなゴリラみたいな顔して私の滅茶苦茶可愛い後輩に付きまとって鬱陶しかったんだもん！すっごいしつこくて大変だったんだからね！」

とはいえ、開久のみんなを巻き込んだことに変わりはなく。どうにかして剛田には別の地域へ移動して欲しい。北極とか。体毛濃そうだし行けると思います

「とりあえず、アイツに目つけられてちゃ落ち落ちバイトも行けねえだろ」

「はい、その通りです…」

「ﾁｯ…A、明日何時にバイト終わんだ」

「え？8時前には上がる予定だけど」

「迎えに行くから待ってろ」

「いや猛ちゃん、流石にそこまで迷惑はかけれな」

「うるせえ！こちとらもう巻き込まれてんだよ！黙って送られろや！」

物凄く優しい気遣いを、それはそれは悪どい面でそれこそカツアゲでもするような言い方をするので笑ってしまう。本当に可愛いやつだね、猛ちゃん

「…わかった、よろしく」

「智司も前回譲ったんだ、文句ねえよなァ？」

「…ああ。A」

いつになく優しい顔をした智司くんは私の頭に手を伸ばすと

「気をつけて帰れよ」

そう言って去っていった。
思いを告げられてから、智司くんはわかりやすく好意を伝えてくるようになった
その姿にイライラするように、猛ちゃんは私の手を掴んでさっさと歩き始める

「猛ちゃん、もう少しゆっくり歩いてくれないお姉ちゃんしんどいです」

「猛ちゃんって呼ぶな！…ﾁｯ」

舌打ちしながらも歩くスピードを緩めてくれる猛ちゃんってもしかしてツンデレ属性だったりする？