最強無敵のお姉様！続 (ページ32)

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第81編ページ32

なんて分かりやすい啖呵を切ってしまったものの、
彼のところへ到達するまでの道のりは長い。
前回の規模が十人程度とすることん回は全校生徒なのでその10倍以上。対する私達は5人いう、さすがに無謀すぎる人数差

「相良ァァァァ！」

伊藤くんが大人数に押さえつけられて怒りの声を挙げる。ちらりと後ろを見れば他のふたりも疲れてきているのか、押され気味になってきた

「こりゃ、ちょっとやばいかもなあ…。」

後ろから襲いかかってくる相手の生徒を蹴り倒しながら私は進む。しかしこの人数相手によくそんな情け容赦なく袋叩きしようと思うよね
その時だった。バタバタと激しい足音が聞こえて理子ちゃんと彼女に連れられるようにやってきたつっぱり集団たちが開久と対峙したのは。

「助けにきたわよ！」

「うわぁ、めっちゃかっこいい」

来るがいなや開久の生徒相手に大立ち回りする理子ちゃん。いや、道場主の娘さんだしそうだろうとは思ったけどやっぱり理子ちゃんつっよ…

「三橋捕まえてきました！」

走り込んできた開久の生徒の一声でその場が一気に静まり返る。そしてモーゼのように開かれた廊下に血だらけの貴志が引きずられてくるようすに思わず頭を抱えた。

「おい誰がやった？」

「それが分からなくて…廊下に倒れてたんです」

「あ？んだそりゃ」

その言葉を疑った猛ちゃんが机の山から降りてきたことで倒れていた貴志が起き上がる

「パーンチ！」

ぶりっ子全開で放たれたパンチは猛ちゃんを机の山の向こうまで吹き飛ばす

「ケチャップと血液の違いもわからねえなんてまだまだだな」

「それ早く流さないと顔荒れるよ」

「え、まじで？」

「私も昔似たようなことやったことあるからわかる」

それを聞いて焦った貴志はバタバタと白い袋を受け取ると「俺が千葉最強じゃァァァァ！」と叫びながら開久をあとにする。…それでいいのか弟よ

「お、お前まだ何か用があんのかよ！」

「ん？まあね、私はそこの向こうにいる男に話があるんだけど…そのタワーみたいな机のけてくれない？」

「なんでわざわざそんなこと…！」

イラッとして指をパキパキ鳴らして威嚇する。
そうするとあら不思議

「い！いますぐ…！」

私の道を塞いでいた机達が直ぐに消えてなくなった