最強無敵のお姉様！続 (ページ4)

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第53編ページ4

「わーったよ」

そう言ってその場を退いた貴志に変わって富雄ちゃんの方に近づいていく。

「お、おい、お前の姉貴まだあの野郎ぶん殴るつもりなのかよ？流石にあの人の力で殴られたら白原のやつ死ぬだろ」

「はあ？知らねえよ。台無しにされた服の代金でもカツアゲするんじゃねえの」

「誰がするか！」

人を悪者みたいに言わないでくれるかな。

「…なんのつもりだよ、報復に鉄パイプで俺をぶん殴りに来たのか」

「いやいやアンタも私をなんだと思ってんの？怪我人をさらに鉄パイプで殴るって…私は鬼か？」

「じゃあ何しにきたんだよ」

「富雄ちゃん、私怒ってるんだよね。あの時殴られたおかげでね、お気に入りブランド服がパーになったの。」

「…金かよ」

結局カツアゲかみたいな顔をする富雄ちゃんにイラッとしたのでデコピンをお見舞いしてやる

「あんたらそんなに私がカツアゲするように見えるわけ？全員ぶっ飛ばすよ」

「ならなんなんだよ」

「このお金で私服買って家まで送ってよ」

「は？」

「東京のお坊ちゃんならセンスあるでしょうが。それで私の服を買って、私に送ってきて」

そう言って彼に1万円を渡す

「あ、ネコババしたらぶっ飛ばすから。アンタの家もう割れてること忘れないで」

「意味わかんねえ…」

「でしょ？でも私お金貰うより現物貰った方が嬉しいタイプだからさ。東京の服屋とかよくわかんないし」

「……。」

「あと、表の生活はストレス溜まるかもしれないけどこれに懲りたらもうあんな真似はしないこと。でないと本当に人生おじゃんになるからね」

「……わかったよ」

「ふふ、よろしい」

その言葉に満足した私は駐車場の方へ向かって歩き出す。貴志の本当にそれでいいのかよなんて言葉が聞こえてくるけど彼はあの男とは違うのだ。
陰険でゲーム脳でむかつく男だけど、まだやり直すことが出来る。エンディングなんて言ってたけどあんたの人生はまだまだ続くんだから、せいぜい頑張りなさいよね、白原富雄くん

△▽△▽△

「あんなめんどくさいことよく思いついたよな姉貴」

「普通に考えて女物の服買う為にはそういう店に入らなきゃならないのよ？そんなことしろって言われたらあんたどうする」

「はあ！？絶対嫌だわ！」

「だろうね。そういうお店に男一人で周りからヒソヒソされる…結構な罰ゲームでしょ？」

「お前の姉ちゃんやっぱ怖えわ」

「報復がねちっこいんだよな」

「何か言った？」

「「なにも」」