最強無敵のお姉様！続 (ページ30)

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第79編ページ30

「ねえ、さっき聞いてた話では開久の生徒に化けて安全に猛ちゃんのところまでたどり着くって話だったよね？なにこれ普通の学ランじゃん。開久要素ゼロだよこれじゃただの変装だって」

「よくよく考えたら俺たち開久の制服持ってねえんだよな」

「よく考えなくても分かるだろうが！！てかなんでちゃっかり黒髪のヅラは持ってんだよ！」

「それはまあ、大人の事情？」

どんな事情！？もっとちゃんと説明してくれないかな！？

「うそでしょ…完全に嵌められたよ、こいつ実の姉を兵士にしやがった……」

ありえない、とドン引きする私に貴志は嘘くさい笑顔で私の肩を組む

「そんな酷いことする訳ねえだろ？これは弟からの思いやりだよ。大丈夫だって、三橋Aだってバレなきゃ相良も騙されて話くらい聞いくれるはずだ」

たしかに、避けられてるのは私なのだからその可能性はあるかもしれない

「…それもそうだね」

「なら俺たちと一緒に開久に乗り込もうぜ！」

「言っとくけど私喧嘩参加しないからね」

「一緒についてきてくれりゃいいよ、あとは自分のやることやればいい」

貴志の言葉にわかったと頷いた私は開久の校舎へ向けて足を進めた

side第三者

「え、あれ信じちゃうの？Aさんあれ信じちゃうの？」

無理のありすぎる謳い文句に頷いて校舎へ進んでいってしまったAに谷川は焦ったように伊藤へ耳打ちする

「…今日のAさん、なんかおかしいんだよな。抜けてるって言うかぽやぽやしてるって言うか」

「ああ、なんか論文とバイトの激務に挟まれて挙句に寝不足の中で相良さがしたりなんたりしてたらああなった。今朝なんて目玉焼きじゃなくてトーストに醤油かけてたし。」

更にそれ半分食べたところでやっと気がついたんだぞ？ともはや顔が引いている三橋にありえないと言いたげな顔をする伊藤と谷川

「お前よくその状態の姉を巻き込もうと思ったよな」

「三橋、やっぱお前最低だわ」

「バカ、姉貴は片桐含んだ開久軍団に絡まれてなお勝利した女だぞ？そんな戦力を安安逃せるかよ」

「Aさんってそんなに強いのか？いやそんな気はしてたけど、あの片桐に勝つレベル？」

「ああ、谷川はフラフラのAさんしか見た事ねえんだっけ。なんでも埼玉を統一した伝説の番長なんだってよ」

「はあ！？あの話マジなのか！？そしてそれがAさん！？」

「そうだぜ」

「俺もっとゴリラみたいな女だと思ってた…」

「それ本人に言うなよ殺されるぞ」