05_POWER ページ7
「なぁなぁなぁ、佐々木さんって何で標準語なん?」
「えぇい、うるさい!」
「仕方ないやろ。俺はお前の看病任されて暇でしゃーないねん」
結局私がダウンして、早20分が経過した。
ゆっくりしたいのにも関わらず、白石くんがうるさくて堪らない
「っていうかさ……何で白石くんが同じベッドで寝てるの!?
しかもこの手は何!?」
「恋人同士なんやからええやん」
「意味解らないんですけど!」
何故か、さも自然に私の腰に回っている白石くんの手を思いきりつねる。
痛い、と言いつつ笑ってるコイツが憎い
ギリギリと隣に見える整っている顔を睨むと、
あろう事か彼は腰を更に強く引いてきた
「、ひゃっ」
自分でもありえないような変な声が漏れる
「えらい可愛ええ声出すんやな、佐々木さんは」
「なっ…」
「でも忘れたらアカン。お前は俺の、言うなれば下僕なんや。調子なんてのらん方がええ」
──…息をするのを忘れそうになった。
ギリギリと力が加わってくる腰が痛みで軋む
「い、たっ……」
「優しくされる、なんて期待しない方が利口やで?
俺はお前みたいな凡人に興味なんて一切ある訳あらへんのやから」
ジワリ、と涙が滲んできた。
彼の腕は本当に一切容赦をしてくれない
……本当に、こいつは何でこんなにも辛辣なんだろう
──…そんな時
カラカラ、と音がして人が保健室に入ってくる気配を感じた
「白石先輩、いらっしゃいますか〜?」
「苺………?」
「はっ、」
どうやら入ってきたのは噂のマネージャーの村重さんだったらしく、白石くんの力が入った腕が緩む。
思わず息が口からこぼれた
「ちょっとお前ここで待っとき」
耳元で白石くんの声がした。
気づくと、ベッドの回りに張ってあったカーテンから出ていく彼の姿
カーテンの向こうから2人分の話し声が聞こえてくる
「あ、白石先輩!
こんな所にいたんですか〜探しちゃいましたよっ」
「すまんなぁ」
私には絶対に使わないような優しい声色、言葉に息苦しさを覚えた
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幸村さら - 白石くんのキャラwwwでもこの作品すごく好きです!続き楽しみにしています^^ (2015年7月18日 23時) (レス) id: a3f591967a (このIDを非表示/違反報告)
黒兎 - はじめまして!なんか白石が悪キャラになっているような気が・・・更新はいつでも待ってます!頑張ってください!! (2015年5月7日 18時) (レス) id: fbbb8ceb0f (このIDを非表示/違反報告)
こくまろ - お返事ありがとうございます!嬉しいです!アドバイスまで!更新はゆっくりでいいと思います!!私はずっと待っています!! (2014年2月24日 18時) (レス) id: 6d275633b9 (このIDを非表示/違反報告)
霧莉菜(プロフ) - こくまろさん» コメントありがとうございます。受験は大変ですが、1年あるのでじっくりと力を付けていって下さいね! 更新の方は落ち着いてからしていこうと考えています。待っていて下さる方には申し訳ないのですが……。それでも完結させる心意気です。それまでお力添え頂ければ幸いです (2014年2月23日 17時) (携帯から) (レス) id: f797003977 (このIDを非表示/違反報告)
こくまろ - 受験お疲れ様です!私は来年が受験です…更新楽しみにしています!頑張ってください!! (2014年2月22日 16時) (レス) id: 6d275633b9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:霧莉菜 | 作成日時:2013年8月1日 19時