11_MORNING ページ13
***
「A先輩、おはよーございますぅ!」
「あ、村重さん。おはよう」
朝。
下駄箱で靴を履きかえていたら、村重さんが後ろから声をかけてくれた。
ニコニコと笑顔で話しかけてくれるあたり、きっと皆に好かれるタイプなんだと思う
それから、やだぁ苺でいいですよぉ!
そっか、じゃあ苺ちゃんって呼ばせてもらおうかな。なんて会話をしながら一緒に教室へ足を進める
昨日の事があったせいか、苺ちゃんとはメアドを交換するくらい親密になった。
本当の妹が出来たみたいだな、……なんて。
「あ、じゃあ先輩教室着いたのでこの辺で。またメールしますねっ」
「うん、楽しみにしてる」
「エヘヘ、私もです」
ではまた今度、そう言って苺ちゃんは教室へ入っていった。
中からは『光くん、部活の事なんやけど…』なんて声が聞こえてくる
さて、私も教室へ向かうとするか
……なんて思った瞬間、グンと肩に重みがかかった。
突然の事に思わず変な声が飛び出す
「っあぶぇ、」
「……何や、色気の"い"の字もあらへんなぁ」
謂わずもがな、彼である
「朝からやめて下さい、白石くん」
「は?この俺が朝から話しかけてやってんやで?
そこは『キャ☆やだあ、白石くんったら…』みたいな反応しろや」
「永久不可能」
「にしてもお前、いつの間に苺と仲良うなったん?」
「…………」
せめて話を噛み合わせてほしい、切実に。
苦い顔をしていたら、白石くんはそれに気づいたのか嫌味な顔を向けてきた
「ま、元からお前に期待してへんけどな。
さて、グズグズしとらんと教室行くで。特別に8組まで送ったる」
「え、ちょ……」
いらない!そんな私の叫びも虚しく、グイグイと遠慮なしに腕を引いてく白石くん。
周囲の女子から発される視線が突き刺さる。
今日も、最悪の1日が始まる予感です──…
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2013/08/20 少しだけ加筆・修正しました。
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幸村さら - 白石くんのキャラwwwでもこの作品すごく好きです!続き楽しみにしています^^ (2015年7月18日 23時) (レス) id: a3f591967a (このIDを非表示/違反報告)
黒兎 - はじめまして!なんか白石が悪キャラになっているような気が・・・更新はいつでも待ってます!頑張ってください!! (2015年5月7日 18時) (レス) id: fbbb8ceb0f (このIDを非表示/違反報告)
こくまろ - お返事ありがとうございます!嬉しいです!アドバイスまで!更新はゆっくりでいいと思います!!私はずっと待っています!! (2014年2月24日 18時) (レス) id: 6d275633b9 (このIDを非表示/違反報告)
霧莉菜(プロフ) - こくまろさん» コメントありがとうございます。受験は大変ですが、1年あるのでじっくりと力を付けていって下さいね! 更新の方は落ち着いてからしていこうと考えています。待っていて下さる方には申し訳ないのですが……。それでも完結させる心意気です。それまでお力添え頂ければ幸いです (2014年2月23日 17時) (携帯から) (レス) id: f797003977 (このIDを非表示/違反報告)
こくまろ - 受験お疲れ様です!私は来年が受験です…更新楽しみにしています!頑張ってください!! (2014年2月22日 16時) (レス) id: 6d275633b9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:霧莉菜 | 作成日時:2013年8月1日 19時