25、いふの誕生日。if視点 ページ5
if「Aー？次の生放送のことなんやけどー…………寝てんのか。」
俺のパーカーを握りしめたまま眠りについているAの近くに座り込む。
if「危機感ないな……」
どうせ、他の奴にもこの寝顔を見せてるんやろな……
そう思うと心臓がぎゅっと握りしめられたように痛くなって。
そのサラサラな髪も、ふっくらした唇も、触り心地の良い肌も、全部。
俺だけのものになってくれたなら、俺にしか見ることが出来なかったら、って。
俺、いつからこいつのことこんなに好きになってもうたんやろ。
あんなに嫌いやったのに。
Aの頭を撫でながらそう考える。
A「ん……」
if「あ起きた？生放送のことなんやけど……」
A「いふ、ぎゅー……」
目を擦りながら俺に抱きついてくるAに、幸福よりも苛立ちが押し寄せてくる。
Aは俺以外にもこんなことして、こんなにも俺を困らせる。
早く、俺だけのAになってや。そしたら俺、すっごい頑張れるんやで。
if「……暑苦しいな」
A「ひどいやん…」
こんな俺やから、デレたりすることも、愛を伝えることも出来ひんけど。
やっぱり俺は、あいつらなんかに負けれへん。絶対勝ってやる。
――肌も、目も、その笑った顔も。
――甘党なところも、鈍感なところも、天然なところも。
――かわいいところも、かっこいいところも、幼気なところも。
―――全部全部、大好きで、大嫌いで、愛してて。
―――ずっと一緒にいたくて、離れたくなくて、嫌いになれなくて。
俺、一才年をとったんやで。お前からの誕生日プレゼント、絶対大切にする。
if「……生放送の話なんやけど」
A「んー？いつの？」
if「はぁ……」
今言ってもなんも伝わらへんな。余計にややこしくなるだけや。
if「……好きやで。」
A「！！……おん、しっとる。おれもやで。」
Aは少し驚いたように目を見開くと、ふにゃぁと笑って俺の頭を撫でた。
その姿が、また俺を困らせて。
if「俺だけ見ててや」
A「……おん。がんばる。」
戸惑うように、でも俺の期待を裏切らないように、Aが返事をしたのを見て、ふっ…と笑みがこぼれた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 67人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ないふ推し☆ - ウーン〜安定の尊さ☆神ぃぃぃぃぃぃ！！☆ (2月5日 16時) (
レス) @page25 id: dbf71dddd2 (このIDを非表示/違反報告)
桜🌸 - このお話好きです！何回も読んでいます😂 (6月25日 21時) (レス) @page25 id: b7d7cab598 (このIDを非表示/違反報告)
なふ - コメント失礼します この作品めっちゃ好きです・・・ (6月25日 18時) (レス) id: 2326558a84 (このIDを非表示/違反報告)
なー(プロフ) - コメント失礼します！いつも楽しく拝見させていただいてます！他のグループも交えた飲み会をするみんなをお願いしたいです。 (2023年5月9日 7時) (レス) id: f2890b4f98 (このIDを非表示/違反報告)
優奈(プロフ) - コメント失礼します！お花見をするみんなをお願いします！ (2023年4月9日 13時) (レス) id: 4f0c791543 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：マカロンサラダ(mai) | 作成日時：2022年11月26日 18時
