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※無防備なのか ページ13

マサイside


俺より幾分小さな身体で、元気に動き回っている。


司会とか経験浅いのに堂々とやってのけるのは、絶対的な強さがあるから。


『マーサーイー?インヌタの写真撮るんじゃなかったけ』


俺の趣味はカメラで、それはあの頃からずっと変わっていない。


雪のように白い肌。


それを強調させるかのような黒いスーツ。


Aは今も昔も綺麗だ。


自由に勝手に撮らせてくれる女の子なんて、そうそういない。


というかそもそも、俺はAしか撮りたくない。


マ「おー、じゃあ第二会議室行くか。あそこ、グリーンバックあるし」


『加工するの?わーい〜楽しみ!』


子供っぽいところも全部、綺麗だ。





でも、まだ俺は意気地無し。


好きだと言えていないから。




『第二会議室って、何処だっけ』


少し抜けてる君も、




『いつもと違うからな〜・・・なんか恥ずかしいかも』


そうやって手で顔を覆い隠す仕草も、



全部、好きだ。




マ「A、いつまで経っても慣れないね」


カメラに向かってぎこちなく笑うA。


それもそれで可愛いけど・・・


『モデルとか尊敬せざるを得ないぞ』


自然な顔が、一番可愛い。


『そもそも、マサイがいつも撮ってるタイミング分かん・・・』


そこまで言いかけたAは口を閉ざす。


何故かって、俺がAの頬を両手で触れてるから。


マ「急に黙っちゃってどーしたの」


わざと、低い声で顔を近づけて言った。


『・・・マサイだって、急に顔近づけてどしたの』


平然と笑うなんて、ズルすぎる。


マ「危機感、もてよ」


『え・・・?』





もっと、顔を近づける。


カメラは床に置いた。



だんだん、Aの顔が赤くなっていく。



『ちょっ、まっ』


マ「なんでそんなに焦ってるの」


『ちが・・・』


マ「違くないよ、顔赤いし」


『別に普通だろっ・・・』



俺の肩を必死に掴んで離そうとする。


でも、だんだん力が加わってこない。


俺はその手を取った。


細い手首。


不安げな顔。


全部、今の俺にとっては危険なモノだ。


『マサイ・・・?』


でも、こんなに女の子なAを見たのは初めてかもしれない。


俺はそっと、手を離した。


そして、撮る。


マ「一番可愛かったかも」





また、意気地無しだ。




でも、







いつか好きって言ってやるから。

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作者名:シズ | 作成日時:2018年1月24日 22時

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