fond.217 ページ22
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「おはよ。早かったね！」
「悪りぃかよ！！」
ドアを開け、第一声から怒った爆豪くんを玄関に通した。
「悪いなんて言ってないじゃん！！あ、今紅茶入れるけど飲む？」
「ああ」
そのまま中に入った爆豪くんがソファへ座るのを見届けキッチンで紅茶を入れ持っていく。
「砂糖いる？」
「いらねぇ」
コトン、とテーブルにひとつ置き
もう一つを持ったままソファの開いたスペースに座る。
「その格好で行くんかよ」
掃除をするのに雄英ジャージを持ってきて着替えていた。
「いや、流石に着替えますよ。」
そんな格好で出歩けるわけないでしょ。
立ち上がり、脱衣所で着て来た服に戻り
クシとヘアアイロンを持ってソファに戻ると
スッと奪われ、雑にまとめていた髪をほどき
サラサラにしてくれた。
美容室並。
他愛もない会話をして
そろそろ時間かなあ、なんて時計を見る。
「なんかあったんか。」
と、唐突に言われた言葉。
少し考えてみたけれど
……何も思い浮かばず、爆豪くんを向き首を傾げる。
「んーー。何もないけど。なんか変？」
「ねえならいい。」
「え？そんな変だった？何かあったかなあ？」
「ねえなら良いっつってんだろーが！！しつけぇ女はモテねぇぞ」
ハッ、と鼻で笑う爆豪くんにこめかみがピクピクとする。
「すぐ怒る男だってモテないですー。」
ドヤッと爆豪くんを見れば
「モテるわ！」
と鼻で笑われた。
モテるのは知っている。しょっちゅう女性誌のネタになってる爆豪くん。
そう、彼が女の子と2人でご飯にでも行こうもんならすぐ記事になる。私以外。
あれ…私女じゃないのか？！
「え、ねえ、私女だよね？」
「女じゃなきゃ何なんだよ！脈略なさすぎんだろ！」
「女だよね！うん。そう思う。そこそこモテるし。」
バコンと頭を小突かれた。
痛くて睨みつけたら「いかれた頭もちっとはマシになんだろ」とまた馬鹿にされた。
女だと言っておいて扱いは女じゃない。確実に。
「遅そくなんぞ。ノロマ。」
と立ち上がった爆豪くんに文句を言いながら家を出た。
外に出ると「ん。」と差し出された爆豪くんの手を繋ぎ歩き出す。
普段より少し人通りの多い道。
肌寒い季節に繋いでいない手が少し冷える。
綺麗に舗装された緩やかに続く傾斜。
よく晴れたいい匂い。
見慣れた風景に思い切り空気を吸い込めば
過去の記憶が頭にぼんやり浮かぶ。
「かっちゃんとここ歩くの懐かしいね。」
隣の、思い出よりも少し高い位置を見上げる。
「ババーかよ。」
「うるさいジジー。」
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くま(プロフ) - 暇人さん» コメントまで頂けたお気持ちが本当に嬉しいです🥺❤ありがとうございます！続編にて、無事完結させていただきましたので、ゆっくり読んでいただけたら嬉しいです😊！楽しんでもらえると幸いです♡ (2021年9月26日 11時) (
レス) id: 429e4ba01a (このIDを非表示/違反報告)
暇人 - 親に制限かけられてるので、評価入れられないですけど、とっても面白いです！！更新楽しみにしてます！！ (2021年9月26日 10時) (レス) @page50 id: 6924eeb861 (このIDを非表示/違反報告)
くま(プロフ) - りかさん» コメントありがとうございます！！評価まで入れていただいてとっても嬉しいです！そう言って貰えるなんて喜びすぎて調子に乗ってしまいそうですーっお気持ち飛ばしていただければキャッチしますんで！笑、楽しんでいただけるお話をお届けできるよう頑張ります！！ (2021年9月16日 17時) (レス) id: 429e4ba01a (このIDを非表示/違反報告)
りか(プロフ) - コメント失礼致します。なんで！評価が1回しか押せないのでしょうか…？本当にすっごくすっごく大好きな作品です(語彙力)作者様のご無理にならない程度に更新を楽しみにしております！！ (2021年9月16日 7時) (レス) id: f46f442970 (このIDを非表示/違反報告)
くま(プロフ) - ルークさん» 楽しみにしていただいてありがとうございます！更新頑張りますー！ (2021年9月14日 6時) (レス) id: 429e4ba01a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くま | 作成日時：2021年8月30日 18時
