fond.21 ページ21
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先生に頭を撫でられ
突然すぎてポカンとしていれば
「……褒めて欲しかったなら捨て台詞なんかじゃなくもっと早く言え。おかげでこんな時間かかっちまっただろ…」
さらに続いた言葉に言葉が詰まる。
妙に胸が高まると同時に
当たり前だが未だ"生徒"として扱われる現状。
わかっていた。
今日再会してからずっとそうだった。のに
この状況に来て改めて思い知らされれば
溢れ出すやるせなさ。
………どうしようもなく私はこの人に恋していたみたいだ。
真っ直ぐこちらを向いて言う先生に
当時の記憶が気持ちまで鮮明に蘇る。
「……捨て台詞じゃないです。思い出が欲しいって最初から言ったもん」
「意味わかんねぇだろ。思い出と褒められんのはどうやっても繋がらないよ」
少し呆れた表情に諭されるような口調。
思うようにいかない事へか何かはよくわからないがただただ苛立ちが溢れた。
「褒めてくれる時の顔覚えて帰りたかっただけです！！先生が怒らなきゃそんなこと言わなかった！！」
「あのな、さっきも言ったろ。お前のそう言う所が心配なんだ。」
そこからまた始まってしまった先生の説教を聞く。
先生に怒られたり説教されること自体が嫌いだったわけじゃない。
生徒を思うからこその態度なこともわかってた。
だからこそ生徒として大事にされればされるほど辛い。
生徒の頃、卒業すれば少し違うのかな、なんて漠然と淡い期待を描いた時期もあった。
いざ卒業すればその確認すら怖かった。
しかし蓋を開けてみればどうだ、2年ぶりに会っても未だ私は先生の生徒なのだ。
こっちの気もしらないで…ほんとなんなんだよ。やめてほしい。
そう思えば無意識に先生を睨み付けていた。
「……すまん、ついな…癖だな」
思い出したかのよう、バツの悪そうな顔で謝られた。
「……べつに先生に怒られるのが嫌なわけじゃないです。褒められたかっただけなので…もういいです」
そう、もういい。
恋だなんだと気がついたところで、辛いだけなんだ。憧れだったんじゃと思えていた方がよほど楽だったのに。
これ以上この人に囚われないために
私にできることはもう忘れることだけだ。
「そうか。それで、思い出というのは褒めるだけで満足なのか？」
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くま(プロフ) - なべちゃんさん» 泣かせなくて→残せなくて (2021年9月25日 7時) (
レス) id: 429e4ba01a (このIDを非表示/違反報告)
くま(プロフ) - なべちゃんさん» そんなそんな！！ほんとに頂いた感想嬉しくて、絶対無くさないように3枚もスクショ撮っちゃいました🙈❤読み返してくれようとしてたのかなと凄く嬉しかったですよ！！泣かせなくてほんとごめんなさい💦本当に素敵なお言葉ありがとうございました！ (2021年9月25日 7時) (レス) id: 429e4ba01a (このIDを非表示/違反報告)
なべちゃん(プロフ) - こちらにコメントしていたとは！逆に申し訳ないです。。😭これからも頑張ってください！ (2021年9月24日 22時) (レス) id: 95e45e91a7 (このIDを非表示/違反報告)
くま(プロフ) - なべちゃんさん» 素敵なお言葉を沢山いただいて、大変心苦しいのですが…こちらシリーズ最初になる為、今後読まれる方に最終話のネタバレしてしまう為削除させて頂きます😭スクリーンショットで大事に保管させていただきました！！！本当にごめんなさい😭😭 (2021年9月24日 22時) (レス) id: 429e4ba01a (このIDを非表示/違反報告)
くま(プロフ) - なべちゃんさん» コメントありがとうございます😊！そして最後まで読んでいただいてありがとうございました☺とっても嬉しいお言葉を沢山いただいて本当に嬉しいです！！ありがとうございます😊！ (2021年9月24日 22時) (レス) id: 429e4ba01a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くま | 作成日時：2021年6月11日 21時
