鳴武沢の華【金城楓】 (ページ3)

今日:4 hit、昨日:16 hit、合計:3,651 hit

2 ページ3

.

初日の予選は全て終わり、誰も居ない女子更衣室で私服へと着替えていると背後から何かが覆い被さる

A「ちょっと....此処更衣室なんだけど、誰か居たらどうするのよ」

金城「あ"？お前しか居ないって分かってたから入ったに決まってんだろ」

180も余裕にある金城の影にAはすっぽりと綺麗にハマり、荷物をまとめ2人は会場を出る

空を見れば太陽は沈み掛けていてオレンジ色の光が空全体を染め上げていた

A「そういえば明日の会場入り何時だったか覚えてたりしない？」

金城「んなもん知らねぇよ」

一見冷たい様にも見える金城の態度だったがAにとってはそれが通常運転である事は理解している

しかしそんな金城だがさり気なくAと居る時は車道側を歩き彼女の歩幅に合わせるなどの配慮をAは理解していた

その言葉遣いの裏には金城なりのAへの優しさが滲み出ておりA自身それが幸せの一部となっている

A「....あれ、無い」

もう自分で調べた方が早いとAはスマホを探すが、ズボンや鞄のポケットにも其れは見当たらない

金城「まさか忘れたのかよ...」

A「ごめん、取ってくるから先にホテル戻ってて」

Aはそう言って金城をその場に残して会場へと再び走り出し、残された金城はふと懐かしい人物を見つけニヒルな笑みを浮かべた

.