私を拾ってくれませんか？【Fischer's】【シルクロード】

しつもん ページ10

A side

質問には答えると言ったものの。
正直答えたくないっていうのが本音であって。








イヤダ。 コノヒトダケニハキラワレタクナイ。









そんなこと言ってもどうしようもないことも
世の中いいことばかりじゃないことも
私は身をもって理解していた。


『まず1問目。 んー、年齢だな。 何歳？』



｢年齢？ 実はこう見えて18歳。｣



そう、私は歳の割に見た目が幼いのだ。
どうせシルクも、さっき来たぺけたんだって
中学生とか思ってたんだろうな。

『はぁ！？ 中学生だと思ってた！！！』

ほらね？ 思った通りでしょ？
思わず苦笑してしまった。




『んー、じゃあ2問目。なんで東京に来たの？』



なんでって言われても……辿り着いただけだし……


｢特に目的はなかったの。 逃げなきゃって走ってたら
東京に着いただけ。｣


そういえばよく考えたら
走って東京まで行くってなかなかすごくない？
自分で言っちゃうけど。






『なら3問目。 なんで逃げてたの？』


やっぱ聞かれるんだな。
ある程度予想していてもやっぱり言うには戸惑う。
多分この平和な世界では私の存在は異常なんだろうな。









不安と、恐怖。2つに押し潰されそうな私は

震える声でその質問に答えた。

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