ニゲラ (ページ7)

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ジェシーside

やっと落ち着いた大我をベッドに運んで寝かせてあげたかったけどそれは叶わず、大我は自力で立ち上がりまだフラフラしている体を雑に放り出した

「……大我、なんですぐ呼んでくれなかったの」

樹「まじでびびったから」

大「あーごめん」

慎「謝ってほしいわけじゃないんだけど、いつも言ってるじゃん」

優「慎太郎、ちょっと落ち着けよ」

北「…なんで毎回そうやって頼ってくんないの」

いつも大我は1人で抱え込もうとする

もっと頼ってほしい、弱音を吐いてほしい

今はこんなに責めちゃいけないってわかってる。言うとしても今じゃないって

でも煙草を吸う大我はその紫煙と一緒に薄れて消えてしまいそうで

そのなんとも言えない儚さに胸が苦しくなって焦る

いつかオレたちの知らないとこで消えてもうこの世に帰ってこなくなったら

その焦りが今もただ眉間に皺を寄せて辛そうな大我を責めてしまっていた

大「…何とかなると思ったんだけどね、間に合わなかったの。また迷惑かけちゃってごめん」

違う

そうじゃない

迷惑だなんて思ってない

優「大我、俺達は迷惑だとか思ってないんだよ。ただ大我が心配なだけ。大我だって俺達が怪我したり病気にかかったりしたら心配するでしょ」

樹「心配ぐらいさせろよ、家族なんだし」

大「……」

慎「ねぇ大我、おれ大我のこと大好きなんだよ。大好きな兄ちゃんが辛いのはおれも辛い」

北「迷惑とか思わなくていいから、あなたは余計なこと考えないで頼りなさいよ」

「朝はごめんね大我。今日はオレもちょっと変だったの、でもやっぱりいつでも頼ってほしいし無理してほしくないよ」

それぞれがベッドの周りにしゃがみこんで大我と視線を合わせて素直に気持ちを話した

大「…ふふっうん、ありがとね。気をつけるようにする」

いつもの可愛らしいあの笑い方でそう言った大我だけど、きっと素直にオレたちを頼ってくれるようになるのはまだ先になると思う

その度に不甲斐なく感じてお互いが自分を責めるようなこともあるだろうけど

今はまだオレたちがいつか来るその日まで大我よりもはやく異変に気付いて助けてあげたい

少しでも苦しみから解放してあげたいな

さっきまであった大我の眉間の深い皺もみんなの怖い顔も綻んでる

今日は休日だし、みんな何の用事もない

たまにはみんなでゆっくり過ごすのもアリだね

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