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優吾side
帰りの道中、動物園で散々はしゃいだアイツらは疲れてすやすや寝てる
行きと変わらず助手席に居た大我も寝ることはできないけど、俺の隣で幸せそうに薄く笑みを浮かべながら窓の外を眺めていた
車で流している大我チョイスの音楽
落ち着く優しいメロディは普段大我の聞くロック調のものとはまた違ったもので
こんな音楽も聞くんだな。なんて考えながら今日１日をふりかえった
最近調子が良かったからこれなら次の休み久しぶりに遠出するのもアリだなってみんなで話して
昔からいろいろと制限のある生活で、そのうえ心の問題でみんなが当たり前に出来るようなスキンシップだってとれない大我
今までできなかった楽しいことを少しでもしてあげたかった
だから今日、ほんとに何事もなくただ楽しい思い出だけで１日を終えることができてほんとに安心したし嬉しかった
それに、この間あった北斗とのことから少しの進展もあって
今までは触れることはもちろんそばに居ることも断固拒否だった大我は
手袋とか布とか、自分の肌と相手の肌の間に少しの壁を作れば短い時間だけど触れ合えるようになった
それを聞いた時はほんとみんなして泣きそうになったよなあ
だから今日もちょっと暑いけどって言いながら手袋はめたりして、1人1人と手を繋いだりしてた
手袋越しでも久しぶりに感じた手の形に華奢な体の大我の意外と大きい手に成長を感じてみんな感動してた
まあ俺はちょっと恥ずかしくて素直に手繋ぎたいなんて言えなかったんだけどね
赤信号でとまってチラりと大我を見てみれば大我もいつの間にか窓の外の景色から視線を俺に向けていた
大「ねぇ優吾…今日ほんと楽しかったね」
「だな」
そうして2人でみんなを起こさないように気をつけながらたわいも無い話をしていれば突然大我がじっと俺を見つめた
「なんだよ」
茶化すように少し笑って言えば
大「まだ優吾としてない」
と返事が返ってきた
俺とまだしてない？
突然の言葉に頭にハテナを浮かべていればそっと大我が空いている俺の左手を握った
大「手、優吾とはまだ繋いでなかった」
あーほんと、この次男は相も変わらず突拍子もないことばっかだな
「そうだったな」
それから家に着くまでの道程、久しぶりの大我の手の形を感じた
大我が自分から手を繋いでくれるとか
ほんと、今日行けてよかったわ
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はーる(プロフ) - 更新ありがとうございます! (6月3日 5時) (
レス) @page30 id: 4dea00def9 (このIDを非表示/違反報告)
ろん - 更新待ってます！ (2023年2月11日 20時) (レス) @page24 id: 1f3daddeea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：緋依 | 作成日時：2022年5月28日 0時
