ニゲラ (ページ16)

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大我side

最近、北斗があからさまに俺を避けてる

本人はきっといつも通り振舞ってるつもりなんだろうけど

優「大我、北斗となんかあったの？」

「んー？なんにもないけど」

ほら、こう言ってる

それに優吾だけじゃない

樹もジェシーも慎太郎も気付いてる

まあまだ高校生だしね。遅めの反抗期ってやつかな

て、思うようにはしてるけどやっぱり悲しいものは悲しいよね

だって北斗が避けてるのは俺だけだから

「なんなんだろーね」

部屋に戻って1人になって考えたけど分からない、本当は本人に聞く他ないけど

俺のことが嫌なんだったら無理に聞くのもダメだよね

複雑な心境を誤魔化す為に、絵でも描こうかな

なんて思って道具を準備してたときに隣の部屋から声が聞こえた

……ん？慎太郎？

俺の隣には北斗の部屋がある
そしてそこから慎太郎の声が聞こえた

北斗と慎太郎が何か話してるみたいだけど、肝心の内容は聞こえなくて

いつもは聞き耳なんて立てることはしないけど

今日はなんでか無性に気になった

静かに部屋を出て開きっぱなしの北斗の部屋のそばでそっと中の様子を覗いた

なんだか某ちっちゃくなってしまった見た目は子供頭脳は大人の名探偵になった気分

ベッドに腰掛けた北斗の正面にある椅子に座って向かい合っている慎太郎

何だかどっちも真剣な顔してるし、北斗は少し俯き気味で表情も暗い

なにか真剣な話なのかもしれないし聞かれたくないことかもと早急に探偵ごっこをやめて部屋に戻ろうとした

「大我のことは、良い兄だと思ってるよ」

けれど俺の名前が聞こえて、戻ろうにも戻れずまだ探偵ごっこを続けることにした

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そっか

北斗の話は案の定俺に関することで、それは最近の北斗の様子について紐解くものだった

北斗がそんな風に思ってたなんて知らなかったな

全ての話を聞いたときの俺の一言はこれに限る

そして北斗の部屋に足を踏み入れた

北「っえ、大我、なんでっ……もしかしてだけど、全部聞いて、た？」

「うん。ごめん全部きいたよ」

北「あ、いやその俺もごめんっ、大我のことはいい兄だと思ってる！ほんとだよ、ほんとっ…」

「いいから、ちょっと落ち着いてよ北斗…あとそんな黙んないでよ慎太郎」

慎「あーいや、ごめん」

「なんで慎太郎まで謝んの、ふふっ」

慎「あー、えっと…」

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