Eyes 愛 【in&ar】

#23 ページ28

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「っ、光！大ちゃんはっ…！？」




「…大ちゃんは今寝てる。心因性嘔吐だとよ」




「心因性嘔吐…？」




「…ストレスからくる吐き気、嘔吐らしい。最近ずっとその症状で食べ物もろくに食えなかったみたい」






大ちゃん点滴を打たれところどころ擦り傷、痛々しい姿で寝ていた







「そりゃそうだよな…目が見えなくなってくんだ。自分が今まで見てきたものが見れなくなってくるんだもんな…ストレスたまるに決まってる」



チラリと横目で大ちゃんを見る光は、苦しそうな、悲しそうなそんな目だった



そうだったんだ、食べたくないじゃなくて食べられなかったんだ…



そんな大ちゃんに俺は…



"そんな無理やり辛そうに食べようとしないで！"


だなんて、なんてことを言ったんだ


がくりと足の力が抜けて膝から崩れ落ちる




「っ、俺っ最低だっ…大ちゃんのことなんにも考えてやれなかった！知ってるつもりで馬鹿みたいに舞い上がって、大ちゃんの本当の気持ちに気づいてやれなかった！！」







食べることが大好きな大ちゃんが食べないなんておかしい


その時点で気づけたはずなんだ



なのに俺は食べてくれなかったその気持ちに囚われて


自分だけが悲しんで





「…何があったかは俺には分からない。けど、大ちゃんはお前に向かってごめん、ごめんってずっと謝ってた。、そんなこと大ちゃんに言わせるなよ」


それだけ言って光は病室から出ていく




次いで俺もなんとか立ち上がり、出口に向かう







先生、俺先生との約束守れそうにないや


俺は大ちゃんを幸せにしてやれることは出来ないよ



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