彼女の気持ち ページ6
彼女はこの状況を楽しんでいるのか
淡々と話し始めた
『あたし……カメラマンになりたくてソウルにきたんです。
何人かのアシスタントについて新しくデビューするアイドルのスチールを撮るからってジェヒョンさんのアシスタントに着いた時に貴方達に出逢ったの。
多分その時からね、あたし貴方に惹かれてました。
まだ、あどけなくて子供だったけど、この子達は凄く輝くって
この子達が洗練されて一流になった時どれだけの被写体に成長するんだろうってワクワクして…
それからジェヒョンさんのアシスタントを今まで続けてきて
やっとあたしもカメラを持つ事を許されて
フリーになって何度か貴方達を撮った事があるんだけど………
ファインダー越しに見る貴方は特に輝いてて
自分でも驚く程惹き付けられるものがあった。
ファインダーを通す時あたし達は2人の世界に入る感覚になるの。
他の誰も入り込めない特別な空間
それは誰が相手でも同じなんだけど
シャッターを何度も押す度に
あぁ、貴方をどうしても撮りたかったのはこの感情が恋だったからなんだと気付いたんです。
手に取るように貴方の内面が見えるの。
とてもいい写真が出来上がったのを見て確信したわ。
愛があると……更に上の写真が撮れるんだって
それから何年も貴方達と仕事をさせてもらって……
あたしも個人的に仕事の依頼が増えて
貴方達の専属カメラマンでは無いから外の世界に目を向けなきゃ行けないなと……
ここまで深く愛情を持った人は貴方が初めてだったから
心が貴方に囚われたままだと仕事が出来ないと思ったの。
だから、、、
気持ちを伝えて、振られて、気持ちをリセットして前に進む為に告白しました。
貴方があたしの事なんとも思ってないのなんて十分知ってたから。
ただのケジメ
自分の中でケジメをつけて、終わらせたかっただけ。
以上っ！！！
だから、、、ちゃんと振ってくれてありがとう。って感じですかね？？？』
一気に彼女の整理された気持ちを聞いて……
声も出なかった。。。
え？デビューしたばかりの頃から？？そんな前から好きだって？？
そんな片鱗見せてもなかったのに
僕の知ってる女性は色々アプローチを仕掛けてくる人ばかりだった
露骨な人もいれば強かに近付いてくる人…
彼女のプロフェッショナルに感服した
その瞬間
彼女に対して物凄い興味が湧いてきた
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作者名：紫音 | 作成日時：2020年11月17日 18時
