僕のヌナが選ぶ人 2 (ページ5)

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キッチンから戻ってきたジンはあたしの大好きなボンボンショコラを持っていて
「ここの店の好きって言ってたよね？一緒に食べようと思ってたんだ」っとウィスキーグラスの横に置いて

「やっぱウィスキーにはチョコだよね～」

っとグラスを傾けた

『あ、あの…………ジン？』

さっきまでのは何だったのか？？
あの色っぽいムードからなんか胸をギュッと締め付けられるような告白………

あったよね？

え？夢？

錯覚？？

っと現状を把握出来てるのか出来てないのか？
チョコ片手にウィスキーを飲んでるジンが何を考えてるのか今のあたしには理解が追いつかない

そんな混乱してる頭の中を察したのか

「急いでないんだ……ゆっくりでいいから
少し考えてくれたら嬉しい
だから………急に態度変えたりしないで
ちょっとだけ俺を見る目を変えてくれるだけでいいんだ。」

だから、ね？？っとボンボンショコラを1粒あたしの口に運んでくれた

口に甘いチョコの味が広がって少し落ち着きが戻ってきた

あたし達の取り巻く空気感はほんの少しだけ変わって
少しだけピリっとした緊張感があるのは
ジンが私を女性として見てると言う事実をあたしが認識して
あたしも少しジンを男性として意識しているからと言う事

それなのにジンから出る空気感は温かく優しく
今までのソレとほぼ変わりない
それが居心地がよくて
自分のほんの少しの意識の違いでこんなに見え方が変わるのかと躊躇してしまう

甘くて美味しいチョコとウィスキーの味が途中から分からなくなってきそうだけど
不思議と酔いが回らない………

あたしの脳は完全にジンのペースに飲み込まれてるだなと思う

そろそろ帰ろうかな…っと言うと
大分飲んだし送ってあげれないから泊まって行けばいいと提案された

「大丈夫。この部屋使っていいから。
俺は皆がいる宿舎に戻るから、自由にこの部屋使って」

寝室はここでお風呂はここね！
っと、
タクシー呼んで帰るからと言う前にどんどん話を進められて

気が付けば本当にここに泊まる事になっていた