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気付けば私は立ち上がって走り出していた。出口も光も何も無いこの真っ暗な空間を。
何も考えず兎に角皆さんの元に戻れるように。
『はっはっはっ......はっはっはっ。......』
いつもならこれだけ走ったらへばって走れなくなっているか過呼吸を起こしていたけどこの真っ暗な空間だは疲れも何もない。
私はこの人生のほとんどをこの力を嫌いと思って過ごしてた。
でも、初めてこの力を好きになったかもしれない。人の役に立つために使えるようになるかもしれないから。お母さんと交わした最初で最後の約束を守れる日が来るチャンスが分かったから。
七久保さん、私は貴方の事を恨んでもないしましてやこの世から消したいなんて思ったことがない。
出来ることなら仲直りして一緒にお話したいとも思った。七久保さんの皆からどんな手を使っても好かれようとする姿嫌いじゃなかったよ。
一直線な所私は尊敬する。
お父さん、私は貴方の事がだいっきらいです。お母さんが居なくなってからろくに仕事はしていないし、服も行動も自由じゃ無かった。
でも、勝手に家に出ていったことは一応血の繋がっている娘として悪かったと思ったよ。
そして、お母さんが生きてた時のお父さんは優しくて一緒に遊んでくれたりして楽しかったよ。
来世はずっと優しい人でいてよね。
最後に桃とカード。私自身がやっていたけど今思うとこの二つの存在大嫌いだよ。
これからは神影Aとライ、カゲルとして過ごすよ。
もう、私自身のキャラが一つもないこの二つは過去の私が作った反面教師としてお手本にさせてもらうね。
もう、過去になんか囚われるもんか。過去なんか笑い飛ばして新しく踏み出してやる!
カゲルとして、ライとして
神影Aとして!
『あ......光だ......。あそこに向かって走れば戻れる!』
ここからは私の誰にも囚われる事のない新しい人生だ。
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小悪魔ちゃん(プロフ) - ありがとうございますありがとうございますありがとうございますありがとうございますありがとうございますありがとうございます(T ^ T) (2020年11月19日 14時) (レス) id: ae22ee5254 (このIDを非表示/違反報告)
ひきねこ - あ、どうしよ感情移入しすぎて涙腺が… よくこんな神ストーリー書くよ青猫さん超尊敬です (2020年7月22日 23時) (レス) id: b9ac26b4ea (このIDを非表示/違反報告)
ふぁる。 - 私も大好きです!(え、きも) (2020年5月30日 9時) (レス) id: 12cef083e5 (このIDを非表示/違反報告)
疾風-はやて - この話は精神的に殺りにきてる。泣きすぎて死ぬ。やばい。前のコメント長文ですいません。テヘぺl((殴 (2020年4月30日 15時) (レス) id: a73b9ea5c2 (このIDを非表示/違反報告)
疾風-はやて - 時間差コメント失礼します。めっちゃ面白かったー!こういうシリアス系のお話大好きです。できればまた歌い手さんのシリアス系小説出してほしいです。とても面白かったです。こんな素晴らしいお話ありがとうございました。これからも頑張ってください。応援してます!! (2020年4月30日 15時) (レス) id: a73b9ea5c2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:青猫 | 作成日時:2020年4月9日 21時