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第百話 ページ6







『玄弥ッッ!!!!』





片腕を失い、残った右腕で刀を抜く。





しかし、また斬り落とされる。





玄「ぐぁっ…!!」





黒「ふむ…そうか…鬼喰いをしていたのはお前だったか…」





上弦の壱がそう呟いた途端、私の背筋が凍る感覚に襲われる。





『ッやめ__ッッッ!!!!!!』





私が駆けだす前に玄弥の身体が真っ二つになった。





やめろ、やめろやめろやめろやめろッッ…





玄弥を見下ろし、私に背を向ける上弦に向かって、私は走り出していた。





とどめを刺すように刀を抜く上弦の壱。





『させるかあああああああッッッ!!!!!』





毒の呼吸_伍ノ型 毒牙怨憎・絡繰舞い__。





そう頚を狙って、地面を蹴り上げた瞬間だった。





私の横を疾風の如く駆け抜ける”何か”。





『ッ!?』





身体を旋回させ距離をとると、そこに居たのは…





黒「風の柱か…」





実「その通りだぜ。テメェの頚をォ捻じ斬る風だァ」





『実弥…っ!』





っはは、やっぱりあんたは…





弟の危機に駆け付ける立派な兄だよ。





実「おい麻友ッッッ!!!!」





『…!!』





実「俺がこのクソ野郎を始末してる間に時透を助けだせェ!!」





『ッ分かった!!』





実弥が駆け出したタイミングで私も無一郎の方へと走り出す。





時「麻友…ッ…」





『今助けるからッ…!!引き抜くよッ…!!』





柱に足を付け、思い切り刀を引き抜く。





無一郎の口から苦痛の声が漏れる。





刀が抜け、支えを失った無一郎が私の腕の中に収まった。





時「あり、がと…ッ…」





『ッごめん、私がもっとしっかりしてれば「うるさい。」ッ…!』





時「僕達は鬼殺隊だ…自分の身は自分で守らなきゃならない、だから、自業自得。麻友は何も悪くない。」





『ッ無一郎……ッ!?』





背後から爆風に近い風が私たちを吹き付ける。





無一郎を庇いながら砂埃の奥に目を凝らす。





細切れになった柱が崩れ落ちる中、その真ん中で上弦の壱と、





『さ、ね……』





大量の血を流しながら戦い続ける実弥。





あんなボロボロで、そんなに動いたらッ…





時「不死川さんッ!!」





全身の血が沸騰するくらいに怒りが沸きあがる。





柄に手をかけ応戦しようとした時だった。私の肩に重みが加わる。





『…なっ……ぁ、』





その重みは、私が振り返ると同時に無くなり、その代わり安心だけを残していった。

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はりぼ(プロフ) - 感動で泣いてしまいました。久々にこんな神作を読ませて貰いました。ありがとうございます。とても感情移入しやすくて本気で号泣してしまいました、、、 (3月4日 1時) (レス) @page27 id: 18e8a9f028 (このIDを非表示/違反報告)
さんさん - とても感動しました! 本当にこういうお話が読みたかったので、嬉しかったです! (2023年5月4日 12時) (レス) @page27 id: 1d25fc6b83 (このIDを非表示/違反報告)
ユリア(プロフ) - お話読ませていただきました!実際にありそうなストーリーでとても引き込まれました。それぞれのキャラクターの気持ちがよく表現されていて面白かったです! (2023年2月10日 19時) (レス) @page27 id: 4dc59746f6 (このIDを非表示/違反報告)
由利 - 凄く感動しました!本当にあったように感じました!(?) (2022年10月3日 22時) (レス) @page27 id: 825b0bc841 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:かふぇらて | 作成日時:2022年4月30日 18時

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