検索窓
今日:8 hit、昨日:3 hit、合計:9,355 hit

第百七話 ページ13







カナヲ、カナヲはッ…!?





『ッ…!!カナッ…』





無惨の目の前で硬直したまま動けなくなっているカナヲ。





何をしてッ…





「やめろー!!!」





『ッカナヲッッ!!!!!!』





地面を蹴り、無惨の攻撃を交わしながらカナヲを抱き抱える。





カ「ッ麻友、ッ、ごめんなさッ…」





『謝らなくていい…ッ…』





私は駆け寄ってきた隠にカナヲを預け、最期の戦いをする為に無惨の前へ躍り出た。






無「何という醜い姿だ。」





『…お前のせいで何百人と仲間が死んだ。もう、そんなことさせない。ここで全て終わらせる。』





吸い寄せられるように私たちは戦いを開始する。





ここまで来るのに、どれだけの犠牲をはらったか。





大切な人を、どれだけ失ったか。





昨日まで笑いあっていたんだ。





鬼にとって仲間や家族はそんなものなのかもしれない。





人間にとって家族や仲間ってものは、命に変えてでも守りたいと思えるものなんだ。





確かに鬼は強い。





人間は脆く儚いものに見えるだろう。





でも、大切なものを失い、絶望や憎悪に飲まれた人間は





『鬼を越える。』





無「ッッ!?!?」





『そろそろ効いてきただろう。お前が弱いと嘲笑った人間と、お前を憎む者の力によって作り出された薬がなッッ!!!!!!』





しのぶと珠世さんの力によって作り出された四つの薬。






珠世さんが無惨に食われることによって、無惨の体内に薬が入った。





徐々に老いていき、動きが鈍る。





そこを私が狙う。





過去で鴉が鳴く。





「夜明ケマデ四十分!!」





殺れる、私ならッ!!!!





そう刀を握り直した瞬間、目の前から無惨が消えた。





『ッ逃げたッ!?ッッッふざけるなッ!!!!!!』





私は必死に後を追う。





こんなところで、こんな形で終わるだなんて





そんなのぜっっっったいに許さないッ!!!!





『ッ夜叉狂乱舞ッッ!!!!!!』





私は無惨の頚めがけて刀を振りきった。





無「ぐッッ!!!」





『逃がすかァァァァァッッ!!!!』





血を吐きながら私は力の限り無惨の足止めをする。





「夜明ケマデ三十五分ッ!!」





まだだ、耐えろッ!!!!





せめて他の柱が回復するまでッ!!!!





『ッッ!?』





無惨の触手が私を薙ぎ払うように向かってきた。





それを避け距離をとると、無惨の様子が何やらおかしいことに気がついた。

第百八話→←第百六話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (55 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
127人がお気に入り
設定タグ:鬼滅の刃 , 我妻善逸 , 善逸
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

はりぼ(プロフ) - 感動で泣いてしまいました。久々にこんな神作を読ませて貰いました。ありがとうございます。とても感情移入しやすくて本気で号泣してしまいました、、、 (3月4日 1時) (レス) @page27 id: 18e8a9f028 (このIDを非表示/違反報告)
さんさん - とても感動しました! 本当にこういうお話が読みたかったので、嬉しかったです! (2023年5月4日 12時) (レス) @page27 id: 1d25fc6b83 (このIDを非表示/違反報告)
ユリア(プロフ) - お話読ませていただきました!実際にありそうなストーリーでとても引き込まれました。それぞれのキャラクターの気持ちがよく表現されていて面白かったです! (2023年2月10日 19時) (レス) @page27 id: 4dc59746f6 (このIDを非表示/違反報告)
由利 - 凄く感動しました!本当にあったように感じました!(?) (2022年10月3日 22時) (レス) @page27 id: 825b0bc841 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:かふぇらて | 作成日時:2022年4月30日 18時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。