相反恋愛 Ⅲ【ドラコ・マルフォイ】 (ページ40)

今日:2 hit、昨日:10 hit、合計:110,540 hit

Story 132 ページ40

＊

私が知らないを突き通すことと、自分の求めていた答えを得られないと分かったアンブリッジは椅子から立ち上がった。

アン「いいでしょう、ディオリス。今回は信じておきます。しかし、警告しておきますよ。わたくしは魔法省が後ろ盾になっているのです。学校を出入りする通信網は全部監視されています。煙突飛行ネットワークの監視人が、ホグワーツの全ての暖炉を見張っています。わたくしの暖炉だけは勿論例外ですが。”尋問官親衛隊”が城の出入りをするふくろう便を全部開封して読んでいます。それに、フィルチさんが城に続く全ての秘密の通路を見張っています。わたくしが証拠の欠片でも見つけたら＿＿」

ほんとによく喋るガマガエルだなと、言葉の全てを右から左に流していた時だった。

アンブリッジの声を遮るように、物凄い爆発音と共に部屋の床が揺れた。

『ッ…！？』

アンブリッジが横滑りし、ショックを受けた顔で机にしがみついて踏み止まった。

転べよババア。

アン「いったいこれは…？」

もしかして…これがあの二人が言ってた、第一幕？

アンブリッジがドアの方を見つめている隙に、一番近くの花瓶の中に飲み物を捨てた。

数階下の方から、走り回る音や悲鳴が聞こえてくる。

アン「昼食に戻りなさい、ディオリス！」

アンブリッジは杖を上げ、部屋から飛び出していった。

『…はぁ、』

私は一呼吸置いてから、大騒ぎの元は何か見ようと急いで部屋を出た。

騒ぎの原因は難なく見つかった。

一階下は破裂した伏魔殿状態だった。

巨大な魔法の仕掛け花火のような物を爆発させたらしい。

全身が緑と金色の火花でできたドラゴンが何匹も階段を往ったり来たりしながら、火の粉を撒き散らし、バンバン大きな音を立てている。

直径1.5メートルもある、ショッキングピンクのネズミ花火が、空飛ぶ円盤群のようにビュンビュンと破壊的に飛び回る。

しまいにはロケット花火や線香花火、爆竹が地雷のように爆発している。

普通なら燃え尽きたり、消えたり、動きを止めたりするはずなのに、この奇跡の仕掛け花火はどんどんエネルギーを増していく。

私より先2部屋を出ていったフィルチとアンブリッジは恐怖で身動きが出来ないらしく、階段の途中で立ちすくんでいた。

私の見ている前で、大きめのネズミ花火がもっと広い場所で動こうと決めたらしく、アンブリッジとフィルチに向かって、不気味な音を立てながら回転してきた。