第九十七話 ページ2
*
そうだ。
あの双子はお館様のお力によって悪事を暴かれ、警察に捕まったらしい。
なにも私たちの元へ来る前に相当なことをしていたそうだ。
本当に成長しない奴らだったな。
胡蝶は冨岡とめでたく恋仲になったらしい。
何となくそうなのではないかと思っていたが、仲間の幸せは嬉しいものだな。
勿論、伊黒と甘露寺も例外ではない。
宇髄の所の嫁三人の腹の中には赤子がいるそうだ。
これまためでたいことだ。
できることなら、胡蝶たちの式にも出たかったし、甘露寺たちの式にだって、あの三人と母親同士で語り合いたかった。
でも、無理だ。
杏「ッ麻友…ッ…!!」
『…な…くな…馬鹿者…』
雨「母上…!!」
志「嫌ですッ…生きてッ…!!」
『…これが、私の…運命なのだから、…いいのです…杏…寿郎…』
ボロボロと涙を零す杏寿郎の名を呼ぶ。
杏寿郎は私の手を取って私を見つめる。
『…私が、いなくとも…立派な父として…生きろ…、槇寿郎…殿のようになっては、いけない…子供たちを、…精一杯、私の分まで…愛して欲しい…』
杏「ッも、ちろんだ!!」
『…私を、…愛してくれて、ありがとう…』
杏「それは俺の台詞だ…ッ…ありがとう…ッ…」
『ふは…っ…笑って…くれ…』
私がそう言えば、杏寿郎は無理やり笑顔を作る。
それでもいい。今笑ってくれているなら。
『…来世、でも…私を、見つけ、て…愛して、…くれる、か…?』
私がそう微笑めば、大きく頷いて
杏「来世も、その来世もッ…ずっと麻友を愛そうッ!!ずっとずっと一緒だ…ッ…」
「『愛してる』」
杏寿郎からの口付けを受けた私は、幸せな気持ちのまま永い眠りへとついた。
__煉獄麻友、基雨辻麻友 享年××
265人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
北狐(プロフ) - 更新お疲れさまでした、完結おめでとうございます!最後までとても楽しませていただきました…!本当にありがとうございました!! (2021年10月23日 19時) (レス) @page6 id: 77f9ebe255 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:かふぇらて | 作成日時:2021年10月23日 11時