第九十五話 ページ48
*
小「煉獄。ここから先は入らせん。」
杏「む!!何故だ!!麻友の元へ行かせてくれ!!」
実「胡蝶からキツく言われてんだよォ。煉獄を絶対入れんなってなァ」
杏「よもや!!麻友!!入っても良いだろうか!!」
『ダメだ。』
し「もう少しですから待ってください煉獄さん。」
私は今、胡蝶と甘露寺に花嫁衣裳を着付けてもらっている。
白粉を塗り、赤い紅を引いて、髪を結って貰い…
鏡に映る私は、女らしい姿へと変わっていた。
蜜「きゃー!綺麗よ麻友ちゃん!!」
し「えぇ、とっても!煉獄さんも更に惚れ込んでしまいますね」
『よしてくれ二人とも…』
禰「むー!むー!」
『…!竈門の妹か、どうした?』
庭からひょっこり現れたのは竈門の妹。
手には沢山の花が握られている。
『…!これを私に?』
禰「むー!!」
嬉しそうに笑って花束をグイッと差し出してきた。
『…ありがとう、凄く綺麗だ。』
泣きそうになるのを我慢しながら、私は竈門の妹の頭を撫でた。
隠「そろそろ式の準備が整います故、雨柱様御支度を…」
し「まぁ、もうそんな時間でしたか。麻友さん、行きましょう」
蜜「素敵な式にしましょうね!」
『っ……ありがとう…』
涙を堪える私を見て二人は微笑むと、胡蝶が襖を開ける。
し「…何をしていらっしゃるんですか、貴方たちは。」
宇髄、煉獄、不死川の三人が何故か取っ組み合いをしていた。
それを傍観する伊黒と冨岡。
杏「……」
し「聞いてます?もしもーし?」
杏寿郎は私を見つめたまま動かない。
『…杏寿郎、変、か?』
私がそう問いかければ、ハッと我に返り首を横に全力で振った。
杏「美しすぎて天女かと思ってしまった!!」
『っ、お、大袈裟だ…///』
天「派手に綺麗じゃねぇか!!流石は麻友だな!」
実「…綺麗だ。」
『…ありがとう、///』
隠「お館様がお待ちでございます」
杏「うむ!!麻友、行こう!!」
『あぁ。』
差し出された杏寿郎の手を取り、私は歩き出した。
母上。
貴女の娘は幸せになりました。
愛する人と出会えて、こうして夫婦になることが出来ました。
私を産んでくださってありがとうございます。
この命、今度は彼に捧げようと思います。
「『愛してる』」
私たちは全員の前で口付けを交わした。
268人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
真季 - 続編おめでとうございます。引き続き楽しみにお待ちしてます。 (2021年10月7日 23時) (レス) id: ac0ba7e69a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:かふぇらて | 作成日時:2021年10月7日 22時