第四十七話 *無限列車編突入 ページ3
*
幸せとは、永遠に続かないものだ。
折角結ばれた私たちも例外ではない。
杏「恋仲になって初めての逢引が任務とはな!!」
『仕方ないだろう。この列車は前々から怪しかったのだから』
昨日、共に夜を過ごした私たち。
今朝もお互いの溶け合った体温が心地よく、微睡んでいた。
しかし、鎹鴉からの伝達が入る。
無限列車の調査へ迎え、と。
無限列車に関しては、柱の中でも話題になっていた。
事実、私の部下も偵察に行って以降、行方を晦ましてしまったのだ。
鬼が関わっていることは確かで、命令が入ったならすぐさま行かなければならない。
もう少し煉獄と眠っていたかったが、そうはいかない。
恋仲である前に、私たちは鬼殺隊の最高位、柱なのだから。
私の隣に座る煉獄の目の前には山積みになっている弁当。
どれだけ食べるつもりなんだ。
杏「うまい!うまい!うまい!」
『わかった…わかったからもう少し静かに「うまい!」…はぁ…』
まぁ、朝から何も食べていなかったから仕方ないのだが…
杏「麻友は食べないのか!」
『私は要らないから好きなだけ食べろ』
杏「うむ!そうしよう!!」
うまいうまいと大きな声で弁当をどんどん平らげていく。
全てに全力をかけすぎだ…
そんな時、
炭「麻友さん!」
『…!竈門!?何故、ここに…』
何故、竈門がここに?
後ろには我妻と嘴平もいる。
鎹鴉は私たち以外にも呼びかけていたのか…?
私がそうこう考えている間に、竈門は煉獄に必死に話しかけていた。
それに対してもうまいとしか言わない煉獄に、程々呆れる。
『煉獄、竈門が困ってるだろう。ちゃんと話せ』
杏「うむ!ここに座るといい」
私たちの前の席を指を指して言う。
竈門も素直に頷いて席に腰を下ろした。
杏「君たちはどうしてここにいる?任務か」
暴れだす嘴平と、必死に止める我妻とは裏腹にこっちの方は淡々の会話が進んでいる。
やはり竈門たちは鎹鴉からの伝達でこの列車に来たらしい。
炭「現他にいる煉獄さんと麻友さんと合流するようにと命じられました」
『なるほど。』
杏「承知した!」
杏「あの…煉獄さんに聞きたいことがあって…」
そう下を向く竈門。
煉獄に聞きたいこと…
煉獄にろくに受け答えできるのか…?
杏「なんだ!言ってみろ!」
絶対無理だ。
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真季 - 続編おめでとうございます。引き続き楽しみにお待ちしてます。 (2021年10月7日 23時) (レス) id: ac0ba7e69a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:かふぇらて | 作成日時:2021年10月7日 22時