第八話 ページ9
*
私は今本部にいる。
柱会議だ。
私はこれがどうも苦手で、朝からとても憂鬱な気持ちになる。
しかし、今回の会議はいつもとは訳が違った。
鬼を連れた少年隊士についてというのだから、大変なことが起こっているのは確か。
花札のような耳飾りをつけた、額に傷を持つ少年が不死川に絡まれている。
不死川が持っている木箱…あの中に鬼が…
他の柱達も神妙な顔でその光景を見守っているが…
不死川が箱に向かって刀を刺した。
その瞬間、少年が目の色を変えて怒り出す。
誰も何も言わないのか。
鬼を連れているとはいえ、彼は仲間なのに。
『まて、不死川。それ以上やる必要はないだろう』
実「あ?お前コイツの味方をするってか!?」
『そうとは言ってないない。ただ鬼を連れていると言うだけでここまでの仕打ちはないのでは無いかと言ってるんだ。少年、大丈夫か?』
倒れたままの少年の身体を起こしてやると、驚いた顔でこちらを見ている。
『名は何という』
?「か、竈門炭治郎です…!」
『そうか。竈門、あの箱の中の鬼は一体なんなのだ』
私の問いかけに、顔を顰めながら答えてくれた。
その間も不死川が騒いでいたが、相手をしていたらキリがないので無視をした。
不死川も不死川で、私にはあまり逆らってこない。
『…そうか。妹か。酷な話だ。私は君の味方をしよう。しかし、決めるのはお館様だ。お館様が斬れと言ったら斬らねばならない。』
炭「で、でも禰豆子はっ…!」
竈門の気持ちも分かる。私も志雨がいるから。
妹を守りたい気持ち、妹を信じたい気持ちは家族なのだから当たり前だ。
とは言っても、私だけの意思ではどうにもならないし、してやれない。
でも結局、お館様の一任で竈門と竈門の妹の件は何とか落ち着いた。
彼は…竈門はこれから先必要となってくる存在な気がする。
屋敷から二人が出ていくと、正式な柱会議が開かれ大変荒れた。
特に不死川と伊黒の二人。
煉獄もあまり乗り気ではない顔をしていた。
煉獄なら味方をすると思ったんだがな。
こういうところなのだろうか。私がおかしいのは。
不「おい麻友。お前アイツの味方をするってどーゆーことだ。鬼殺隊のくせにあんな怪しい奴を野放しにすんのかァ!?」
『ッ…もう少し冷静に話せないのかお前は。』
不死川は私の胸ぐらを掴み物凄い剣幕で怒鳴る。
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真季 - 最新楽しみにお待ちしてます。長くなってすいません汗 (2021年10月4日 7時) (レス) id: ac0ba7e69a (このIDを非表示/違反報告)
真季 - 初めまして。お疲れ様です。最新も早くて楽しみに読み進めて来ました。夢主よ、どうか自分の気持ち正直になって煉獄さんと恋仲になって下さい…!あの鬼殺の男、怪しい匂いが漂ってますね…。彼女に手を出したその時は是非、煉獄さんの赤き炎刀で…! (2021年10月4日 7時) (レス) id: ac0ba7e69a (このIDを非表示/違反報告)
冴凪(プロフ) - とても面白いです!話のテンポも良くてワクワクしながら読みました!更新ファイトです! (2021年9月30日 22時) (レス) @page12 id: 8d3f590c11 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:かふぇらて | 作成日時:2021年9月29日 1時