第三十三話 ページ35
*
『継子になりたい、だと?』
突然現れた謎の少年。
今朝、門を叩く音が聞こえ開けてみればニコリと笑う彼がいた。
胡散臭い笑顔だった。
『まずは名乗るのが先ではないか』
?「あぁ、申し遅れました。俺は
喜怒川颯太郎と名乗る少年は、怪しいが確かに鬼殺隊の隊士。
『…継子になりたい理由は何だ。』
颯「雨柱様のあの素晴らしい動き…可憐で儚くとても優雅で…鬼を斬る姿はまるで天女のようで…」
何を言っているんだこいつは。
興奮気味に私のことを語る喜怒川。
よく口が回る回る。
颯「そんな雨柱様の継子になり、雨の呼吸を継承したいと思った所存でございます」
怪しい、怪しいが…一応様子を見てみるか。
『分かった。とりあえず一週間。一週間お前の動きを見て継子の件は考えよう。』
颯「有り難きお言葉…!!喜怒川颯太郎、精一杯頑張らせて頂きます…っ」
『あ、あぁ…』
何処か恍惚とした表情をしている喜怒川に不信感を抱えつつも、私は一週間世話をすることにした。
杏「麻友はいるだろうか!」
『…!煉獄?』
杏「麻友!!」
煉獄は私を見つけると嬉しそうに駆け寄ってきた。
犬…?
『どうかしたのか?』
杏「会いたくなったから来てしまった!」
『っ…!//お前というやつは…っ…』
杏「ははは!!…ところで、君は一体何者だ。」
私の肩を抱き自分の方へと引き寄せると、顔から表情を消し喜怒川に声をかけた。
颯「これはこれは炎柱様ではありませんか。お初にお目にかかります。雨柱様の継子候補の喜怒川颯太郎と申します。」
取って付けたような胡散臭い笑顔を向ける。
私に対する時の顔とは全くと言っていいほど違う。
杏「麻友、継子を取るのか?」
『いや、まだ決めていない。一週間様子見だ。』
杏「なるほど。君も知っているだろうが…先に言っておく。麻友に危害を加えようものなら君の命は無い。」
『…!』
私を抱く手に力が篭もるのが分かる。
煉獄も喜怒川を怪しんでいる。
これは気を引き締めて様子を見なければならないな。
颯「流石は炎柱…面倒な男だ。まさか!雨柱様に危害など加えるはずがございません。安心なさってください。」
杏「なら良い。麻友、話がある。」
煉獄と私は喜怒川を置いて屋敷の奥へと入っていった。
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真季 - 最新楽しみにお待ちしてます。長くなってすいません汗 (2021年10月4日 7時) (レス) id: ac0ba7e69a (このIDを非表示/違反報告)
真季 - 初めまして。お疲れ様です。最新も早くて楽しみに読み進めて来ました。夢主よ、どうか自分の気持ち正直になって煉獄さんと恋仲になって下さい…!あの鬼殺の男、怪しい匂いが漂ってますね…。彼女に手を出したその時は是非、煉獄さんの赤き炎刀で…! (2021年10月4日 7時) (レス) id: ac0ba7e69a (このIDを非表示/違反報告)
冴凪(プロフ) - とても面白いです!話のテンポも良くてワクワクしながら読みました!更新ファイトです! (2021年9月30日 22時) (レス) @page12 id: 8d3f590c11 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:かふぇらて | 作成日時:2021年9月29日 1時