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珍しく一人で歩く朝。
隣にいない、好きな人の影を思い出しながら歩いていた。
嫌いと言われた。
でもどう接すればいいのかわからない。
普段通りでいいんだろうか。
なんて。
1人、早く家をでてAに合わないようにした俺はもう遅いんだろうが。
ふらりと体が揺れた直後にププッと車のクラクションが小さくなって慌てて姿勢を整えた。
体スレスレを車が通り、心臓がひやりとなる。
｢…いっ！｣
ここに来る度、車が通る度に頭がずきりと痛くなる。
頭だけじゃない。
腕、足、背中。
部分的に一瞬だけだが、擦り傷が出来たみたいに熱くなってひりひりする。
そして脳裏に、何かが浮かぶ。
表しようのないその映像は、気味が悪いほどにリアル。
ちょうどこの前、Aが俺の前で事故った時と何も変わらない映像がフラッシュバックした。
ただ違うのは壁に寄りかかり、立たないA。
傷だらけのA。
赤い、視界。
手を伸ばしているのは、俺？
｢おはよう焦凍｣
｢わ、……A、か｣
無意識にその壁を見ていたんだろうか。後ろからこれをかけられ我に返れば、先ほどの痛みは嘘のように消えて、頭に流れていた映像も消えていた。
また、怪我してるよ、と指を俺の手の方向に指した。
気づいたら出来ている赤い線。
いつごろからだろうか。
いつの間にか怪我をしているのが多くなった。
気づいたら、痛み出すあの感覚も無くAが個性で治してくれる。
いつごろからだろうか。
Aが死にたいと言い出したのは。
急に言い出したAは、言い出す前はずっと笑顔だったはずなのに。
いつごろからだっただろうか。
Aが俺と仲良くなって、こんなにも一緒に居始めたのは。
いつごろからだろうか。
妙な違和感に、気づき始めたのは。
違和感を、知らないふりして過ごしてきた。
考えれば、おかしいはずだったのに。
いつになるんだろうか。
俺がこの違和感を、違和感だと認める時は。
これは、俺の世界じゃない。
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緋色 - 他の読んだことのない作品、全て読ませていただきました。切なく美しいオチの作品ばかりで思わず涙腺緩みました…これからも頑張ってください！！ (2018年10月5日 22時) (
レス) id: 04ecd32bcd (このIDを非表示/違反報告)
にゃん(プロフ) - 緋色さん» ありがとうございます！！来世で結ばれますように！！ファンなんて…！！！感謝感激です！！よろしければ他の作品も読んでみてくださいね！ (2018年10月5日 11時) (レス) id: e7a720d445 (このIDを非表示/違反報告)
緋色 - こんなに素晴らしい作品をありがとうございます…夢主と轟くんが来世で結ばれることを祈っています！これからも頑張ってください！！大大大ファンになっちゃいました…これからもにゃんさんの作品を楽しみにしています！！！これからも頑張ってください！！！ (2018年10月4日 23時) (レス) id: 04ecd32bcd (このIDを非表示/違反報告)
緋色 - 分かりやすく説明してくださりありがとうございます！意味が分かりました！切ない話ですね…夢主は自分の身を犠牲にしてまで轟くんを助けたかったんですね…意味わかった瞬間泣いちゃいました…占ツクでこんなに泣いたの初めてです… (2018年10月4日 23時) (レス) id: 04ecd32bcd (このIDを非表示/違反報告)
にゃん(プロフ) - なれた。好きな人を、轟くんを守ったヒーローになれたと、伝えました。。こんなところでしょうか。知りたいところが違ったらすみません！また教えていただけたら説明いたします！ファンだなんて！！ありがとうございます！！ (2018年10月4日 22時) (レス) id: e7a720d445 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：にゃん | 作成日時：2017年6月23日 20時
