あの人、意外と可愛くない？【轟焦凍】

同居6 ページ7

｢おはよう佐々木さん｣

｢あ、おはよう緑谷｣



焦凍が私に弁当を渡そうとした時にかかる声。
あまりに自然に話しかけれたもんだから自然と挨拶を返してしまったがこれはやばい状況じゃないのか？



なんで轟くんが佐々木さんの弁当持ってるの？と聞いてくる。
やっぱそこ気づくよね。気づかないで欲しかったな。



｢べ、弁当落としちゃって轟くんが拾ってくれたんだよ｣

｢あ、あぁ。中身崩れるから今度から気をつけろよ｣

｢ううううん。ありがとう｣

｢なんで挙動不審なの｣




緑谷恐るべし。
勘が良いのか見ていたのか。
心臓ドキドキするが、佐々木さんっておっちょこちょいなのとこあるんだね、と笑われてすんだ。



先、言ってるぞと私に耳打ちした焦凍。
こくりと頷けばじゃあまたあとで、と焦凍は先に言った。



｢ねぇ…轟くんと佐々木さんって、その、あの、つきあってるの？｣

｢はっっっ！？！？つつつつき付き合ってないよ！！？｣



何を言い出すかと思えばほんとに朝から心臓が悪い。
そっか〜と焦凍の背中を見ながら言った緑谷。
怖い。怖いわこの子。



後ろからおはようAちゃん、とお茶子ちゃんの声が聞こえて振り返る。朝からうららかいい気分。



遅れちゃうよ、と3人で一緒に学校に行った。
行く途中、お茶子ちゃんから轟くんと付き合ってるん？と聞かれて心臓が止まりそうになったが、とりあえず付き合ってないのでそこはきっぱり否定しておいた。
緑谷と同じこと言わないでよ仲良しかよ。



｢轟くんは手ごわいよ！頑張れAちゃん！｣

｢何の話？？？｣


すみません。その手ごわい轟くんと同居してますとか言えないですすみません。

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