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「…志摩の恋叶わなかった感じ?」
「志摩、恋してたのか?!」
「志摩さん?」
ストレスが溜まる。そう思いながらも、報告書をコピーしてホッチキスで止めていた
あのAとの出来事を誰に相談すればいいのだろう?
わずかに唇に残る感触。そっと撫でれば、昨夜の事が一気に蘇る
〔付き合えなくても、私は…あなたの事が好きです〕
俺もあなたの事が好きだと言いたかった。本当に警察官でなければ。
18歳差……これは違法だろ。これはロリコンだって言われるに違いない。というか、全く高校生に見えなかった
コピー機の前で落ち込んで、しゃがんだり立ったりしている志摩を見る伊吹達
「ほんっと、何があったんだろ」
「思春期の恋みたいですね」
九重が言った通りだった。純粋な曇りがない恋だ
「志摩、ちょっとこっちに」
桔梗が志摩を呼んだ。用件は最近の事件についてだ。高校生の事件があってからはパトロールが頻繁に行われている
そう桔梗が伝えたのだが、話が変わるけどと切り出した
「志摩、何があったの?最近、伊吹達もあなたを心配してる」
「……隊長。一つ質問をしてもいいですか?」
どうぞ、と桔梗は言うと志摩は俯いた顔を上げた
「歳の差についてどう考えますか?」
「歳の差って、恋愛のこと?」
少しだけ苦い顔をして、頷いた
「年上か年下で変わるけど…志摩自身のことなの?」
志摩は横に首を振った。自分自身の事だとは知られたくはなかった
「知り合いの話なんです。18歳も歳が離れている人に恋をしたって。立場上、付き合えないって」
「それは、立場上でしょ?私の考えだけど、その人もその思い人も好き同士なら付き合ってもいいと思う。警察官だって他の人から色々言われるけど…本当に愛してるのなら」
「隊長と何話してた?」
「パトロールが頻繁に行われるようになったから犯罪を防げるだろうって」
「他には?」
「何も話してないが?」
「志摩ちゃんの恋愛話は?」
メロンパン号が少し揺れた。志摩は信号で止まった時に伊吹を見た
「…なんかあったんだ?あの子に本当は彼氏がいるとか?それか、振られたとか?あっ、もしかして結構歳が離れてたとか?」
志摩のピクリと眉間が動く。それに気づいていない伊吹は、窓に肘をついて話していた
「大学生くらいかな、それでも14歳差か〜」
ズキズキと心臓に一方的に話す伊吹の言葉が刺さっていく。志摩は思わず、言葉を話してしまった
「18歳差」
「え」
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黒万ス(プロフ) - seaさん» ご心配おかけしてしまいました…。復元により戻る事ができました!! (2020年9月24日 21時) (レス) id: 157648a083 (このIDを非表示/違反報告)
sea(プロフ) - お初にコメントします。 バグ解決されたようで良かったですね、私は以前戻らなかった事があったので大丈夫かなと勝手に心配しておりましたが、安心しました! (2020年9月24日 15時) (レス) id: 191a0b574b (このIDを非表示/違反報告)
黒万ス(プロフ) - 結さん» 誤字の指摘ありがとうございます! (2020年9月24日 7時) (レス) id: 157648a083 (このIDを非表示/違反報告)
結 - 続けてのコメントですみません(>_<) 物語読みました。 続きが気になります。 更新待ってますね。 (2020年9月24日 0時) (レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
結 - こんばんは(*^^*) 夜遅くにすみません...。 物語読んでいて気が付いたのですが...。 16のここの台詞 『志摩さんが出勤するまででいいので…少しだけでお家デートして欲しいです』 これ正しくは少しだけお家デートして欲しいですではないんでしょうか? (2020年9月24日 0時) (レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:黒万ス | 作成日時:2020年9月14日 22時