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その日は早めに仕事が終わり、いつもよりも早くいつものパン屋に着いた
『志摩さん、こんばんは』
「こんばんは」
夜の8時。ラッシュ時間帯ではなくなったため、Aは暇そうだった。中の厨房では明日の仕込みをする店長の姿が見える
志摩がパンを選んでいる時、空いたトレイを片付けたりなどをしていた。
志摩の隣の空いたトレイを片付ける時にこそっとAは志摩に言った
『志摩さんも、パン屋さんなんですね』
純粋な瞳に志摩は狼狽えた。なぜパン屋さんだと思ったのか気になるが明らかに誰かが関与しているそう思ったのだ
「…誰に聞きましたか?俺がパン屋だって」
『同僚の方です。メロンパンの車に乗っていたあの一度いらっしゃった方………大丈夫ですか?』
思わず顔を抑えてしまう。あの馬鹿、と思いながらも志摩自身も反省をしていた。本当の事を言っていなかったから勘違いも起こすわけだ
本当の職業をAに言った
「Aさん、俺の本当の職業は…警察官なんです。あのメロンパンの車は、覆面なんです」
目を合わして言うと、彼女は目を見開いた。しかし、次の瞬間には笑顔でこう言った
『カッコいいですね!私たちの生活を守っている警察官なんて!』
志摩はふっと、気が抜けた。なんで警察官というのを隠してきたのだろうかと
彼女は志摩に警察学校はドラマのように厳しいのか、一番やりがいがある事は何かなどと、聞いていた
そこから話は弾んでしまい、志摩とAは時間を忘れてしまうほど立ち話をしてしまっていた
客が入り、Aは急いでレジに立つ
志摩がいつものパンを選び、コーヒーを頼む
今日はAが焙煎し挽いたコーヒーだと、Aは志摩に伝える
思わず、口角が緩む
『ありがとうございました』
Aの笑顔に応えるように、志摩は微笑み空いた左手で軽く手を振る
それに少しだけAは頰を赤くするのだった
「志摩さんと仲良くなったのね」
『ふふっ、そうなんです』
赤い頰を隠すようにパタパタと手で仰いでいた
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黒万ス(プロフ) - seaさん» ご心配おかけしてしまいました…。復元により戻る事ができました!! (2020年9月24日 21時) (レス) id: 157648a083 (このIDを非表示/違反報告)
sea(プロフ) - お初にコメントします。 バグ解決されたようで良かったですね、私は以前戻らなかった事があったので大丈夫かなと勝手に心配しておりましたが、安心しました! (2020年9月24日 15時) (レス) id: 191a0b574b (このIDを非表示/違反報告)
黒万ス(プロフ) - 結さん» 誤字の指摘ありがとうございます! (2020年9月24日 7時) (レス) id: 157648a083 (このIDを非表示/違反報告)
結 - 続けてのコメントですみません(>_<) 物語読みました。 続きが気になります。 更新待ってますね。 (2020年9月24日 0時) (レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
結 - こんばんは(*^^*) 夜遅くにすみません...。 物語読んでいて気が付いたのですが...。 16のここの台詞 『志摩さんが出勤するまででいいので…少しだけでお家デートして欲しいです』 これ正しくは少しだけお家デートして欲しいですではないんでしょうか? (2020年9月24日 0時) (レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:黒万ス | 作成日時:2020年9月14日 22時