1 その人 ページ1
小さなパン屋、窓側にはイートインスペースを設けており仕事帰りのOLが珈琲を片手にパンを食べている。
『お持ち帰りでよろしいですか？』
手際よく、ではないが愛想良く笑顔でパンを袋に入れてお客に商品を出す店員。その後ろでは珈琲を焙煎する店長の姿。
そして、黒い服の男性と対象の白い服を着た男性が店の中に入ってきた。
『いらっしゃいませ』
「ほら！ここのパン屋さん美味しそうでしょ？来て良かったじゃん」
パンの香りが充満した空気を吸い込む白い服を着た男性と、あまり乗り気ではないのか無表情でトングを使い手際よくパンをトレイの上に乗せた。
「志摩〜、俺のは〜？」
「お前は自分で買えるだろ？」
「ケチ」
黒い服を着た、志摩と呼ばれた男性はレジへと進む。店員は志摩が持ってきたトレイの商品をレジに打ち込む。
『あの…こちらの商品は無料の珈琲サービスがありますが…』
「あぁ、じゃあ持ち帰りで珈琲もお願いします。ブラックで」
店員は店長に珈琲のオーダーを伝えると、カップに入った珈琲が手渡される。それを受け取り、大事そうに志摩に渡す。
『お待たせ致しました。あ、スタンプカード…』
志摩がスタンプカードを持っていたのを気付きスタンプを押すと、初めてそこで店員と志摩の目があった。
店員の色素の薄い瞳、化粧をしていないとしても綺麗な肌。
「あぁ、志摩さん、ご無沙汰してます」
「どうも…」
店長が振り返った瞬間にその店員から視線が外れた。
そして、店員から商品を受け取ると店の外へ出る。遅れて白い服を着た男性が追いかけてきた
「志摩〜、ここの常連なの？なんで言ってくれないのさ」
「うまい店だし、伊吹にも他の人にも知られたくなかった」
「え！？もしかして…レジの店員さんが可愛いからとか！？」
すると、伊吹を冷ややかな目で見る志摩
「違う、あの店員は今日初めて見る」
「へー、じゃあ俺常連になってあの店員さんゲットしちゃお！」
テンションが高い伊吹はメロンパン号に乗り込む。
『店長、お先に失礼します』
店員は制服から着替え、私服に着替えた。そして、自転車に跨りふと思い出した。
(私の顔になにかついてたのかな…)
そう、志摩に見つめられ顔に何かついていたのではないかと心配していた。
(あの人、スタンプカード沢山溜まってたなぁ。常連さんなのかな？うわぁ、また会ったら恥ずかしいよ)
顔を赤面させ、自転車で風に当たる冷たさで冷ましていた。
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黒万ス(プロフ) - seaさん» ご心配おかけしてしまいました…。復元により戻る事ができました！！ (2020年9月24日 21時) (
レス) id: 157648a083 (このIDを非表示/違反報告)
sea(プロフ) - お初にコメントします。 バグ解決されたようで良かったですね、私は以前戻らなかった事があったので大丈夫かなと勝手に心配しておりましたが、安心しました！ (2020年9月24日 15時) (レス) id: 191a0b574b (このIDを非表示/違反報告)
黒万ス(プロフ) - 結さん» 誤字の指摘ありがとうございます！ (2020年9月24日 7時) (レス) id: 157648a083 (このIDを非表示/違反報告)
結 - 続けてのコメントですみません(>_<) 物語読みました。 続きが気になります。 更新待ってますね。 (2020年9月24日 0時) (レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
結 - こんばんは(*^^*) 夜遅くにすみません...。 物語読んでいて気が付いたのですが...。 16のここの台詞 『志摩さんが出勤するまででいいので…少しだけでお家デートして欲しいです』 これ正しくは少しだけお家デートして欲しいですではないんでしょうか？ (2020年9月24日 0時) (レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：黒万ス | 作成日時：2020年9月14日 22時
