人殺しと呼ばれたアメリカ帰りの天才を優秀と野犬は好きになる MIU404 パート2 (ページ8)

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灑華の休日③ ページ8

〜A〜

女子高生｢アラちゃーん｣

私の休みの日に高確率で彼女達と会うのはなぜだろう

同僚には会いたくないけど、知り合いにも会いたくないんだよね

女子高生｢ちょっと聞いてよ｣

｢え、やだ｣

女子高生｢私さ。彼氏と別れたじゃん？｣

｢知らないけど｣

やだって言ったのに無視されるんだ

別れたのか。二股彼氏と

女子高生｢でねでね。私、スーパーでバイトしてるんだけど、そこで、これ貰ったの｣

封の開けられた手紙

中身の想像はつく

女子高生｢読んでよアラちゃん｣

｢ダメでしょ｣

贈った側の許可があれだまだしも、絶対ないよね

女子高生2｢いいから読んで。笑えるから｣

｢読んだの？｣

女子高生2｢読めって押し付けられたの｣

今日はこれを読まなきゃ帰れないのか

中身を取り出すと7枚にもわたる大作だった

最初はは好きだということを伝えて、後は、まぁ……うん。面白い

女子高生｢これ絶対ストーカーだよね！？｣

｢んー……｣

何月何日何曜日、気温まで書かれた内容は彼女が何だか落ち込んでいるように見えた

自分が支えになりたいというもの

他には帰るときに同僚との会話で無理に笑ってるとか、厄介なクレーマーを対応しているときには理不尽に耐えてる姿が、いじらしくも辛そうに見えるとか

｢頑張って想いを伝えてようとしてるんじゃない？｣

女子高生｢だとしてもこれはない！！イケメンしか許されないからね！？｣

発言から分かるように手紙をくれた彼はイケメンではないのだろう

その彼は毎日来てるからと、私の意見を無視して店に連れて行かれた

え、この時間からいるの？

暇なのかな

女子高生2｢ほら！アイツ！あの太ってる男。ね、ちょっとストーカーっぽいよね｣

女子高生｢会計中に突然笑い出すんだよ。しかも顔を近付けて子声で可愛いねって言ってくるし。キモくない！？｣

｢決めつけないほうがいいんじゃない？どうしても嫌なら近くの交番にでも相談してみなよ。この内容見せれば、捕まえるまではいかなくてもパトロールはしてくれるから｣

女子高生｢ん、分かった｣

本来ならこれで帰れるはずだったのに

余計な仕事が増えた

2人と分かれて彼が買い物を終えるのを待った

お菓子とジュースを買って出てきた彼に、駐輪場で声をかけた

近所に住んでたら後々、噂になるかもだから気を遣って周りに誰もいないときに

手紙の件でと付け加えると、動揺しながらもついてきてくれた